Vol.1 No.1 2008
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−30−研究論文:高機能光学素子の低コスト製造(西井)Synthesiology Vol.1 No.1(2008)思います。つまり、計算機シミュレーションと微細加工技術の進展がトリガーとなったことは明確です。そのように考えますと、半導体技術の今後の動向によっては、また新たな光技術が生まれてくる可能性があります。議論3 統合における技術的ポイント質問 (小野 晃)本研究ではガラスインプリントの方法で構造性複屈折波長板とサブ波長反射防止構造の製造に成功しています。技術的には図3にある要素技術を統合して、「精密成型技術」、「離型処理技術」、「微細加工技術」の3つの中間統合技術を実現したことが成功の要因と理解します。それぞれの成果を得るために、ポイントとなった統合の方法を、差し支えない範囲で述べていただけますか。回答 (西井 準治)本文の3の後半および4の前半に述べましたように、最終目標を達成するために必要となる複数の要素技術に関する研究課題を的確に抽出し、それらを統合するためのシナリオを明確にすることが重要だったと思います。そのために、平凡なプロセスではありますが、研究成果を将来の製品化に活用したい企業、産総研、大学の研究者が納得するまでディスカッションを繰り返しました。その結果、限られた研究費を有効に活用するためには集中研方式が好ましいという観点では同意が得られましたが、「精密成型技術」と「離型処理技術」については、企業各社のノウハウに依存する部分が多く、産総研や大学はその領域に深く立ち入ることを控え、企業を支援する形で慎重かつ戦略的に取り組むことにしました。しかしながら、実際には、同じ場所で共同研究を実施しているため、お互いに知り得なかった様々な知見を共有できていることも事実です。現時点ではこれ以上の情報開示ができないことをご理解頂きたいですが、公的研究機関に公的資金を投入していることも認識しておりますので、権利化できない部分については、ノウハウ集等のかたちで残し、厳正な管理・運用をしていきたいと考えております。

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