第3期研究戦略 平成24年度版
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144第三部【研究概要】・工業製品や部品の複雑な内外形状を非破壊で正確に測定することが可能な、産業用X線CTが期待を集めています。しかし、現状で一般的なCTデータの信頼性は十分とはいえません。本研究では、原理上生じる偽画像や歪みの原因を特定し、エッジ検出性能を高めつつ補正を加えることで高精度化を図ります。これらに基づきCTの精度評価法を規格として提案し、かつ計測のトレーサビリティを確立します。【現状】・極めて安定な装置構造に設計されたトレーサブルX線CTを試作し、正しい断層像を得るための基礎データを収集した上で、歪み画像を分類し、原因を抽出しました。・ファントム等の標準器を用いた校正方法を開発し、精度評価技術の標準化を目指して規格原案を作成しました。【研究計画】・被測定物内部の測定に大きな影響をもつ材料に依存する歪みの軽減方法、特に被測定物が複合材の場合に有効なデータ取得法・加工法を探索します。ハードウエアに起因する測定誤差、画像ノイズを低減する方法を研究し、形状測定に与えられる系統誤差を正確に評価するとともに、エッジ検出性能、材料識別性能等の向上に役立てます。・ファントムを用いた精度評価技術を確立するために、標準器に適したファントムの追求、長さ標準へのトレーサビリティを確保したデータの取得・解析方法の研究を行います。【目標と期待される成果】・μm級の高精度なCT装置が実用化され、複雑部品等の形状精度を切断せずに評価できます。・産業用CT装置の評価法規格が制定され、装置の表示の信頼性が保証されます。・CT形状データが長さの国家標準にトレーサブルな校正証明書の発行が可能となります。計測・計量標準分野代表的取組産業用X線CT装置の開発と工業標準の整備(産業の国際展開)観測ツールから高精度な万能形状測定ツールへの進化に向けた取り組みデジタルエンジニアリングの発達現物3Dデータ球間距離球ペアの球番号校正値との差 /mmX線CT測定誤差の影響因子(ハードウエア)試作したトレーサブルX線CT装置の外観(左)と内部(右)偽画像の例内径歪みの評価例ファントム等の標準器を用いた評価、校正※すべての球間距離偏差が1.2μmに入っている

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