第3期研究戦略 平成24年度版
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142第三部【研究概要】・質量の単位であるキログラムは人工原器に頼る最後のSI基本単位です。より高い信頼性と再現性をそなえた基礎物理定数によるキログラムの再定義ために、アボガドロ定数の精密測定を行います。【現状】・シリコン28同位体濃縮結晶を用いて、 3×10-8の世界最高精度でアボガドロ定数を決定しました。これを受け、現行の質量の定義である国際キログラム原器を将来廃止し、基礎物理定数による再定義を実施する国際的な合意が得られています。・基礎物理定数によりキログラムの再定義を実施するためには、アボガドロ定数の精度を2×10-8にまで高める必要があります。【研究計画】・産総研を含む世界の五つの計量標準研究機関が実施する「アボガドロ国際プロジェクト」を推進し、より高い精度での測定を実施します。・産総研では特にシリコン球体の直径をサブナノメートルで測定するレーザー干渉計などを開発し、密度の測定精度を極限まで向上させます。【目標と期待される成果】・アボガドロ定数を2×10-8の精度で測定し、人工物ではなく普遍的な基礎物理定数による質量標準の歴史上初めての確立に貢献します。・信頼性の高いアボガドロ定数を科学技術データ委員会(CODATA)に報告し、基礎物理定数の高い精度における整合化に貢献します。計測・計量標準分野代表的取組キログラム再定義のためのアボガドロ定数精密測定(次世代計量標準)PTB ドイツINRIM イタリア産総研 日本NMIA オーストラリア国際度量衡局 (BIPM)アボガドロ国際プロジェクト(International Avogadro Coordination)アボガドロ定数決定のための国際研究協力国際キログラム原器(現在の定義)歴史上初めての基礎物理定数による質量標準確立シリコン球体直径測定用レーザー干渉計放射シールドによる球体温度安定化質量5 kgの28Si同位体濃縮結晶アボガドロ定数精密測定

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