地域事業計画
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66 2.地域のポテンシャルの整理 (1)産総研中部センター セラミックス関係の研究では、古くは名工試の時代から培ってきたセラミックスの合成、プロセッシング、部材化、さらには機械特性評価に高いポテンシャルを有している。特に、第2期以降では材料技術と製造技術とを一体化することにより、製品の機能・精度・生産性(効率・コスト)の高度化、並びにライフサイクル全体における低環境負荷性の追求と機能・生産性の両立を指向した部材化開発を行っている。「シナジーセラミックス」や「セラミックリアクター」、「革新省エネセラミックス」のように大型研究開発プロジェクトの中核推進機関として、あるいはセラミックス-ハイブリッドセンサや、ナノクリスタルセラミックスの開発拠点として世界最高レベルのポテンシャルを有している。また、長年の蓄積のある窯業技術を基礎に、廃瓦などの建築部材へのリサイクル応用や釉薬の調製技術、建築部材を出口とした機能性薄膜、多孔性材料についても高いポテンシャルを有している。 金属関係では高温での加工を実現する金型材料や高速切削加工を実現する工具材料の開発においてセラミックスや超硬合金をベースとした高い研究実績がある。また、省レアメタルの観点からベースメタルを用いた材料開発を積極的に進めている。加えて、レアメタルの供給不安がわが国産業のボトルネックとならないように分野横断的組織であるレアメタル・タスクフォースを中部センターが中心となって立ち上げ、資源、リサイクル、代替・省使用を融合した課題解決を目指している。 木質材料についても過去20年以上にわたって建築部材を出口とした難燃化技術や高度加工技術を開発しており、その成果、活動は全国的に認知されている。中部地域を中心として企業、大学、公設研究機関の参画する産総研コンソーシアム“持続性木質資源工業技術研究会”を組織し、産学官による連携を進めている。 後述の中部地域他機関と産総研中部センターを比較すると、他機関では比較的、個別の研究開発テーマにおける存在感がある一方、中部センターでは、技術研究組合等の連携システムを活用して、プロセッシングを基軸に物質・材料・部材・モジュールに至る包括的な研究推進を行っている。産総研中部センターは、地域の研究開発機関、中部地域の企業、行政機関との連携の要となり、より一層の高度な研究の展開が期待される。 (2)大学 ○名古屋大学 無機系ナノ物質合成において、高配向カーボンナノチューブ、高効率熱電
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