技術宝箱
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1. 今までの技術ソーラシミュレータとは、太陽電池の定格出力を評価するために使用される疑似太陽光の照射装置である。太陽電池の出力には温度依存性があるため、できるだけ温度を上げないよう、瞬間的なパルス光で、その特性を測定することが普及しているが、パルス光の発光時間が短いと過渡応答となり、正確な評価を妨げる。産総研は、太陽電池評価のJIS原案作成にも多数参画しており、それらに完全に適合した方法を提供できる。2. 本技術今回の発明は、光源に極めて長寿命で低いランニングコストなロングアークセノンランプを、発光時間と平坦性を大幅に改善する改良型PNF回路型電源を使い、再現性と高近似度の実現する光学系の組み合わせによって、生産ライン向けの高精度なソーラシミュレータの開発である。ソーラシミュレータ用光源装置において、その光源にフラッシュランプを用いる場合、フラッシュランプの発光波形をできるだけ平坦にすることが求められる。そのためには、直流高圧電源のパルス出力の頂上部をできるだけ平坦にする必要があり、平滑回路のPFN(Pulse Forming Network)が知られている。しかし、従来のPFNの性能では、得られるフラッシュランプの発光波形の平坦性が不充分であった。また、フラッシュランプの発光が短時間であると、太陽電池が充分に応答していない状態で測定することになり、誤った評価がなされる危険性があった。本技術による改良型PFNでは、発光波形の充分な平坦化と発光時間の拡張が可能となり、理想的な発光波形が実現した。これにより、応答時間の遅い高効率太陽電池や薄膜太陽電池等のモジュール測定においても、過渡状態による誤差等を抑えて、正しい電流―電圧(IV)特性を得ることができる。従来のPFN回路図を用いた場合のフラッシュランプの発光波形 本技術による改良型PFN回路図を用いた場合のフラッシュランプの発光波形131 紹介する技術とポイント2 技術説明フラッシュランプを用いた生産ライン向け太陽電池モジュール測定用光源装置平滑回路(PFN)の改良による発光時間の拡張と発光波形の平坦性向上太陽電池性能評価用ソーラシミュレータ用光源装置78中小企業のための技術宝箱
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