技術宝箱
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特 許12. X線回折法による薄膜のおもてうら判定1. 特許第4452807号 登録平成22年2月12日(出願平成17年9月6日)・権利者 独立行政法人産業技術総合研究所・発明の名称 薄膜結晶の極性の判定方法・要約 O極性面に対する検量線と、Zn極性面に対する検量線を求める。測定対象の薄膜結晶に対して、2つの2θにおける回折強度の比を求め、それがO極性面に対する検量線とZn極性面に対する検量線のいずれかの上に乗るかを調べる。回折強度の比がO極性面に対する検量線上にあれば、測定対象の薄膜結晶の表面はO極性面であると判定する。回折強度の比がZn極性面に対する検量線上にあれば、測定対象の薄膜結晶の表面はZn極性面であると判定する。 ◆背景 結晶の極性とは、GaAs等の閃亜鉛鉱構造の結晶では<111>方向、GaNやZnO等のウルツ鉱構造の結晶では<0001>方向の結晶軸に沿った、結晶の表裏のことを指す。薄膜結晶は通常基板上に形成されている。基板上の薄膜結晶の極性を判別するには、通常、特別な方法が用いられる。例えば、エッチング、イオン散乱法、走査型プローブ顕微鏡等を利用した方法が知られている。一方、バルク結晶の極性の判別方法には、上述の方法に加え、異常散乱を利用したX線回折も用いられてきた。 ◆発明が解決しようとする課題 異常散乱を利用したX線回折は非破壊的に結晶の極性を判別することができるが、基板上に形成された薄膜結晶の極性の判別には、用いられていなかった。そこで、簡便で非破壊的に薄膜結晶の極性を判別する手段を提供する。 ◆課題を解決するための手段 先ず、O極性面を有する試料とZn極性面を有する試料を用意し、X線回折実験を行い、2つの試料に対して、それぞれ、2θ1における回折強度と2θ2における回折強度の比を求める。但し、異常分散を示す2θ0に対して、θ2<θ0<θ1である。縦軸に、回折強度の比をとり、横軸に膜厚をとり、2つの試料に対して、それぞれ、回折強度の比をプロットし、それを通る直線を求める。こうして、O極性面に対する検量線と、Zn極性面に対する検量線が求める。測定対象の薄膜結晶に対して、2θ1における回折強度と2θ2における回折強度の比を求め、それがO極性面に対する検量線とZn極性面に対する検量線のいずれかの上に乗るかを調べる。回折強度の比がO極性面に対する検量線上にあれば、測定対象の薄膜結晶の表面はO極性面であると判定する。回折強度の比がZn極性面に対する検量線上にあれば、測定対象の薄膜結晶の表面はZn極性面であると判定する。76中小企業のための技術宝箱特許情報
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