技術宝箱
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1. 今までの技術波長が350 nm以下の深紫外線は、殺菌、医療応用、高演色性の白色照明用の励起源、等への幅広い応用が期待できる。現在は主に水銀ランプが深紫外線光源として用いられており、半導体LEDでこの光源が実現できれば、水銀フリー、小型、長寿命、等の多くの利点がある。2. 本技術ダイヤモンドは室温で5.47 eVという大きなバンドギャップを持ち、室温以上の高温下でも励起子による深紫外線(波長235 nm)を発光可能である。ダイヤモンドは、他のワイドギャップ材料と比較して、深紫外線LEDとして有利な物性をもっている。しかし一方で、ダイヤモンドはシリコンと同じ間接遷移型半導体であるために、物理の一般常識ではLEDには向かない半導体材料と考えられていた。ダイヤモンドに特有な高密度励起子という特殊な状態を利用することにより、間接遷移型のダイヤモンドでも直接遷移型半導体と同程度の発光効率を有する深紫外線LEDを原理的に実現可能であることを明らかにした。さらに、ダイヤモンドLEDの発光層を結晶性の高いi層(不純物を含まない層)にしたpin構造を形成すると、励起子発光強度をさらに増大することができ、高効率の紫外線LEDを実現した。このダイヤモンドLEDで深紫外線を照射することにより、実際に大腸菌の殺菌も確認している。111 紹介する技術とポイント2 技術説明ダイヤモンドによる次世代UV光源の開発水銀フリーのダイヤモンドLEDで波長235 nmの深紫外線の発光を実現従来の水銀灯に代わる殺菌光源などへ応用可能殺菌もできる深紫外線ダイヤモンドLED66中小企業のための技術宝箱
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