技術宝箱
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技術紹介08. 二酸化炭素を吸収・分離する液体試薬2. 応用例イオン液体法のプロセス・スキームと実証試験イオン液体法のプロセスを示す。このプロセスに基づき、流通式ガス分離実験装置を製作し、イオン液体法のラボスケールでの実証試験をおこなった。標準ガスに窒素ベース25% CO2を用い、精製ガス中のCO2濃度をガスクロマトグラフィーで分析して、吸収液とガスの流量比依存性、温度依存性、並びに圧力依存性の結果を以下に示す。以下のように従来使用されてきたPEGに比べて、分離がうまく出来ることがわかる。今後は、さらにCO2回収率の向上、低粘性イオン液体の開発、共存ガス成分の影響やプロセス設計などの課題について検討を進めることで、低コスト、低消費エネルギーのCO2分離・回収プロセスが達成できる。3. 技術の背景イオン液体は、最近実用化されてきた、常温でイオン伝導性を持つ液体である。一般に陽イオンと陰イオンのみの溶融塩で室温以下に融点を持ち、蒸気圧が非常に低い。そのためイオン液体は、大気中への放出がほとんどない、リサイクルが容易である、広い温度範囲で液体溶媒として使用できる、難燃性で火事などのリスクが低い、イオン伝導性があるなどの特長を持っている。溶媒の性質としては、極性が高いイオン的な性質が想像できるが、非極性の二酸化炭素(CO2)ガスなどを驚くほど物理吸収することが明らかになっている。典型的なイミダゾール系のイオン液体の例では、二酸化炭素(CO2)ガスを接触させながら、加圧すると、二酸化炭素(CO2)ガスはイオン液体1分子に対して、4~5倍も溶解する性質を持っている。51環境・エネルギー

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