技術宝箱
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技術紹介環境・エネルギー07. 二酸化炭素をプラスチック原料にする縮されていることが特徴である。今回、開発した技術により、二酸化炭素を排気ガスとして取り扱われており、二酸化炭素の循環方法は、植物による吸収が主な手法であった。しかし、今後は化学産業における重要な原料の一つとして様々な化合物への展開を考えることができる。2. 本技術の背景超臨界二酸化炭素は、32℃以上、7.3MPa以上になると、気体でも液体でもない超臨界流体となる(下図)。超臨界流体になると、液体と気体の中間的な性質を持つようになり、特に超臨界二酸化炭素は、比較的安定な代替有機溶媒として用いることができ、近年、環境にやさしい有機反応法として、注目されている。一方、物性としては、拡散定数が液体と比較して非常に大きいことから、多くの反応が促進される。しかも、臨界点近傍では、二酸化炭素の密度が大きく変化し、また密度揺らぎにより、反応の選択性等が顕著になることも少なくない。一方、イオン液体は、塩化ナトリウムと同じ塩でありながら、1)室温で液体、2)高温で安定、3)極性の高い溶媒、4)蒸気圧がほとんど無い、5)大熱容量、6)高イオン伝導性などの特徴を有する。主に有機イオンから構成されるため、その組み合わせは無限であり、溶媒、電解質、触媒、センサー、アクチュエーター、潤滑液、二酸化炭素吸収材などの様々な方面での用途が期待されている。しかも、蒸気圧が殆どないVOCフリーな媒体として、超臨界二酸化炭素同様、グリーンケミストリーを展開する上で欠かせない化合物の一つである。イオン液体は、他の気体(水素、酸素、窒素など)と比べて、二酸化炭素を選択的に吸収する性質を持つ。更に、二酸化炭素がイオン液体に吸収することで、様々な相変化を示し、しかもイオン液体の粘度が大幅に下がる(ドロドロから、さらさらになる)。我々は、これらの性質を鑑みて、イオン液体と超臨界二酸化炭素を組み合わせた多相系反応場を新たに設計した。これにより、イオン液体が持つ高い溶解性(セルロースなども溶かす)、超臨界二酸化炭素の高い拡散力と相まって、これまでに多くの有機反応の検討を行い、特に二酸化炭素固定化において、有効であることが分かってきている。45
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