技術宝箱
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技術紹介環境・エネルギー05. どんなものでもうまく混ざるミキサー反応時間わずか1.3秒250℃でニトロナフタレン最大収率91%を示した。揮発性のより高いジニトロナフタレン、トリニトロナフタレンなどはほとんど生成しなかった。3. 超臨界水による金属酸化物微粒子合成プロセスこの方法は、金属塩水溶液を急激に超臨界状態まで加熱して加水分解・脱水反応で生成された金属酸化物の溶解度を激減させ、ナノレベルの微粒子を得る方法。亜臨界温度(200から300℃)では水熱合成反応の反応速度も低く、かつ水の誘電率は30程度と高いため、生成した結晶は大きく成長してしまうことが多い。一方、超臨界温度(代表的には400℃、30 MPa)では、反応速度が高くなり、かつ誘電率も一桁となるため、生成した結晶が成長しない。4. 開発の背景など今までの化学産業は、大量集中生産方式をとっており、これは一般に生産規模を拡大することで、劇的にその製造コストを下げることができたからである。今後は、高速で制御性の高いコンパクトなプロセス(資源・エネルギー循環の容易な低環境負荷型の安全で小回りの効く効率的なプロセス)を用いることにより、高速で制御性がよく、分散適量生産方式を適用できる。一方、超臨界流体は、臨界点(飽和蒸気圧曲線の終点)を越えた流体とし定義されており、高い密度に圧縮しても液化することのない不凝縮性の流体である。この超臨界流体は、温度・圧力を変化させることにより密度を期待から液体相当まで大きく連続的に変えることができ、それに応じて粘性、拡散係数などの輸送物性や誘電率、イオン積などの溶媒物性が大きく変わる。10年ほど前には、超臨界水・高温高圧水による化学プロセスは、有機化合物の分解は可能だが、合成に不向きであるということが常識であった。実際、物理化学的あるいは分光学的には、合成の目的物質が得られなかったり、収率がとても悪かった。結局、バッチ反応プロセスでは、主反応が起こる温度に到達するまでの時間が長く、また冷却時間がかかるので、副反応・分解反応が起こることがわかった。高度に制御できる反応系-マイクロミキサーなどを使用-においては、急速な過熱・冷却(0.01秒以下)が可能であり、主反応のみを起こすことができることがわかった。我々は、この事実をもとに、様々な系にマイクロミキサーを効果的に使用した反応系を展開した。混合器によるベーマイト合成微粒子の粒子径分布高圧マイクロ混合器の違い(迅速混合性の違い)により、粒子径分布に大きな差が認められる。33
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