技術宝箱
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特 許52. 唾液でわかるストレス2. 特開2008-128918 公開平成20年6月5日(出願平成18年11月24日)・権利者 独立行政法人産業技術総合研究所・発明の名称 唾液成分のオンチップ分析方法・要約 本発明は、マイクロチップ電気泳動法において、唾液中のアミノ基を有する成分をオンチップで簡便、迅速かつ高精度に分析する方法を提供する。 ◆背景 近年、マイクロマシニング技術を用いて、分析装置の超小型化を図る研究が行われている。この様な、研究の背景には、小型、軽量、安価なオンチップ分析装置は医療や環境分析などの分野で要求されるオンサイト(on site)分析につながること、サンプルや溶媒の消費量の低減化につながること、分析の高速化につながることなどが挙げられる。代表的なものがマイクロチップ電気泳動装置であり、通常、電気泳動装置本体と制御用PCから構成される。マイクロチップには、石英ガラス製又はポリメチルメタクリレート等のプラスチック製の電気泳動用チップが用いられている。通常、オフラインで試料を蛍光ラベル化した後、これを電気泳動用チップのリザーバーに導入して、電気泳動分離、レーザー励起蛍光検出を行う方法が採用されている。しかし、オフラインで蛍光ラベル化の操作を行う場合、分析に時間がかかり分析操作が煩雑となるため迅速な分析が困難となる。また、電気泳動用チップのマイクロチャネル(流路)でオンライン誘導体化を行う方法が報告されているが、この方法では、試料と蛍光ラベル化剤が瞬時に反応する必要がある等問題点を有している。 ◆発明が解決しようとする課題 水系試料(唾液)と蛍光ラベル化試薬をマイクロチップ上のリザーバーに直接導入して、該リザーバー上で唾液中のアミノ基を有する成分を蛍光ラベル化することにより、試料導入・電気泳動分離・レーザー励起蛍光検出の一連の操作が迅速かつ簡便に行えることを見出した。しかも、水系試料(唾液)と相溶性の低いオイルでリザーバー内の試料溶液を覆うことで、反応リザーバー(リザーバー1)からの溶媒の蒸発を抑制できること、また、マイクロ流路(チャネル)にある泳動緩衝溶液に、メチルセルロースを添加して粘性を持たせることにより、リザーバーからマイクロ流路への試料の拡散が抑制できることをも見出した。すなわち、本発明は、下記の唾液中のアミノ基を有する成分のオンチップ分析方法を提供する。 ◆課題を解決するための手段 本発明は、下記の唾液中のアミノ基を有する成分のオンチップ分析方法を提供する。請求項1 2個のリザーバー1及び2の間が電気泳動用緩衝液を含むマイクロ流路で結ばれたユニットを複数有する電気泳動用マイクロチップを用いて、唾液中のアミノ基を有する成分をオンチップ分析する方法であって、(1)唾液及び蛍光ラベル化試薬をリザーバー1に導入して、これをオイルで被覆し、唾液中のアミノ基を有する成分を蛍光ラベル化する工程、及び(2)2個のリザーバー1及び2の間に電圧を印加して、上記(1)で得られた蛍光ラベル化されたアミノ基を有する成分を、リザーバー1からリザーバー2の方向に移動させて分析を行う工程、を含むオンチップ分析方法。請求項2 電気泳動用緩衝液が、メチルセルロースを含むホウ酸塩緩衝液である項1に記載のオンチップ分析方法。請求項3 工程(1)で用いられる蛍光ラベル化試薬が、4-フルオロ-7-ニトロ-2,1,3-ベンズオキサジアゾールである項1に記載のオンチップ分析方法。 請求項4省略。ライフサイエンス317
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