技術宝箱
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1. 背景 一酸化窒素ガス(NO)は、血管の拡張作用があるだけではなく、抗炎症作用などの多彩な生理的な機能を持っていることが知られている。血液中の一酸化窒素ガス(NO)は多くの生活習慣病や加齢などに伴う疾患にも係っていることが認められている。また、急性ストレスで一酸化窒素ガス(NO)が作られ、血液中での濃度が高くなることが報告されている。生体試料中の一酸化窒素ガス(NO)はすぐに代謝産物の硝酸イオン(NO3 -)や亜硝酸イオン(NO2 -)に分解されるために、その両者の合量が臨床化学的に有効な指標となる。一方、唾液は試料の採取が容易なことから、唾液中の一酸化窒素ガス(NO)代謝産物-硝酸イオン(NO3 -)や亜硝酸イオン(NO2 -)-の計測は、歯周病や幼児喘息などからの臨床研究の要望がある。また、ストレスが加わると、唾液中の一酸化窒素ガス(NO)濃度が高くなることがわかってきている。2. 本技術新鮮な唾液では、一酸化窒素ガス(NO)代謝産物のうち硝酸イオン(NO3 -)のほうが、亜硝酸イオン(NO2 -)よりも、桁違いに存在することを発見した。この硝酸イオン(NO3 -)を簡単に計測することにより、口腔疾患や循環器病疾患のスクリーニングのみならず、ストレスチェックを行える可能性がある。そこで、硝酸イオン(NO3 -)を検知する膜を、銅フェナントロリン誘導体錯体硝酸塩などを用いて新規に開発した。この応答膜を、市販のpHセンサーに取り付けて、硝酸イオン(NO3 -)が測定できるようにしたものを作成したところ、以下のように前処理が必要なく、唾液中の硝酸イオン(NO3 -)濃度を正確に応答するものを作成することができた。521 紹介する技術とポイント2 技術説明唾液試料成分のMEMSバイオFETセンサー用のセンサー膜技術・全唾液1滴、その場計測、10秒(従来法は4時間)唾液でわかるストレス312中小企業のための技術宝箱

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