技術宝箱
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特 許41. 細くて大質量のイオンビーム発生装置1. 特開2009-87594 公開平成21年4月23日(出願平成19年9月28日)・出願人 独立行政法人産業技術総合研究所・発明の名称 イオンビーム発生装置・要約 「イオン液体」を含有する溶液をエレクトロスプレー法により気相中に放出させ、必要なイオンのみをイオン源内部に輸送する構造。 ◆背景 多原子から構成されるクラスターイオンを、電界を用いて加速することにより得られるクラスターイオンビームは、二次イオン質量分析法(SIMS)における一次イオンビームとして非常に有用である。しかし、既存のSIMS用イオンビーム発生技術においては、イオン種がほぼそれら3種類(C 60 +、Au3 +、Bi3 +)に限定されているのが現状であり、より大きな分子量を有するイオン種を生成できるイオンビーム源が求められている。また、従来のクラスターイオンビーム発生装置は、プラスの電荷を有する正イオンビームのみを生成するタイプがほとんどである。イオンビームの極性としては、正イオンの他に負イオンも存在するが、生成が難しいことから、実用上はあまり用いられてはいない。しかしながら、負イオンビームの場合には、正イオンビーム照射の際に問題となる照射試料のチャージアップが抑制される等の利点があり、負イオンのクラスターイオンビーム源が望まれている。ここで、負イオンのクラスターイオンビーム源として「イオン液体」を用いたイオン源が米国において提案された。この方式においては、「イオン液体」を電界により真空中に放出させ、イオンビーム化するという手法をとる。しかし、このイオン源は、元々、宇宙推進用を目的としているため、SIMS用のイオンビーム源には適していない。 ◆発明が解決しようとする課題 SIMS用の一次イオンビームとして、より大きな分子量を有するイオン種を生成できる正イオンだけでなく負イオンのクラスターイオンビーム源を得ること。 ◆課題を解決するための手段 「イオン液体」を含有する溶液をエレクトロスプレー法により気相中に放出させ、必要なイオンのみをイオン源内部に輸送する構造とする。さらに、イオン源内部の電極の支持機構は、重力方向に対して上側から電極を支持することにより、イオン液体が電極支持部の碍子に付着し、絶縁破壊等が発生することを抑制する。また、イオンビームとして利用されなかった「イオン液体」等は回収し、循環する機構を有する構造とする。250中小企業のための技術宝箱特許情報
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