技術宝箱
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技術紹介40. 高圧流体を連続的に微量とりわけるバルブ(1) 薬剤の微粒化薬剤を高圧CO2に溶解し、急減圧して析出させることで、機械的な粉砕や有機溶媒等を使用せずに薬剤の微粒子化を行うことができる。このプロセスを行うためには薬剤がどのような温度、圧力下でどれだけ溶けるかという、溶解特性のデータが必要となる。我々は、高価な薬剤にも適用できるよう、極微少量の試料で迅速に溶解度を測定できる装置を開発し、薬剤のスクリーニングや評価を容易とした。本技術で紹介したバルブは、この装置の開発過程で作成したものである。 (共同研究:信州大学工学部)(2) ポリマーへの薬剤含浸ポリマーの多くは高圧のCO2を溶解して、膨潤する性質を持つ。高圧下で薬剤等を溶解したCO2とポリマーを保持した後、減圧を行うことで、ポリマーの内部に薬剤を高分散状態で導入することが可能である。低温(~40℃)での処理が可能なため、熱変性しやすい薬剤の導入に適用することができる。これまでCO2とエタノールの混合系を利用した医療用ポリ乳酸への抗がん剤の含浸などを実証している。今回紹介したバルブを用いたサンプリングシステムは、高価な抗がん剤(パクリタキセル)の溶解度を測定するために実際に使用している。(共同研究:立教大学理学部)243ナノテクノロジー・材料・製造
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