技術宝箱
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技術紹介34. ガスで切替 調光ミラー水素/酸素ガスにさらすことによって鏡/透明に変化する調光ミラー特性を示す薄膜は、ペアガラスの内側すなわち密閉された空間側に形成されている。これらのガスは外部からボンベで導入するのではなく、内部の少量の水を使い電気分解によって発生させる。電気分解のシステムはサッシに内蔵可能なサイズで、1.5 V 10 mAぐらいの電源で駆動させることができる。ペアガラスの間は、通常Arにより1気圧にしており、水素/酸素の導入により鏡/透明に変化する。条件にもよるが、水素4%になると10-15秒ほどで透明になり、酸素4%になると5分程度で、鏡状態に変わる。一旦変化するとそのガス分圧を維持することで、エネルギーの供給なしに、その状態を維持できる。右ページの図に示すように、このマグネシウム・カルシウム合金を用いた調光ミラー用薄膜材料の透明状態における光学特性は、可視光透過率が60%で、着色も認められない。従来の、少し黄色みが残るマグネシウム・ニッケル合金材料や可視光透過率の低いマグネシウム・チタン合金材料と比較して非常に良好な光学特性を持つことが確認された。概要・ 鏡/透明状態の切り替えができる調光ミラーを、マグネシウムとカルシウムの合金薄膜を用いて実現・ 透明状態では無色性と高い可視光透過率(60%)を両立これらを、オフィスビルの窓材として用いることで、冷房負荷を大幅に低減可能となる。調光ミラーのスイッチング原理206中小企業のための技術宝箱
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