技術宝箱
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1. 今までの技術物体と接触する機械類、例えば、(1)人支援型ロボット、(2)義手・義指・義肢、(3診察用の触診器、(4)医療分野における低侵襲手術やバイオ分野における細胞操作用マニピュレータ、(5)各種工業の硬さ柔らかさ検査器などでは、接触物体の材質・性状などが大変重要な情報である。感圧式のセンサを利用したものでは、接触しただけでは、接触した物質が何であるかは、わからなかった。2. 本技術物質・物体の変形抵抗性である硬さ柔らかさをリアルタイムに検出し、素材を推定できる触覚センサにより、ヒトの触覚を代替する技術に貢献する。本発明の触覚センサの原理:模式図の右側には硬い物体が、左側には柔らかい物体が描かれている。ここでは接触中心に発生する垂直応力の最大値P0が同一となる負荷条件にしている。その接触円内の接触応力分布は、rを接触円の半径方向の距離としてP0 (1- (r/a) 2) -1/2と書け、左側の柔らかい物体の場合は接触面積が広いためなだらかとなり、一方の硬い物体(右側)では鋭い分布となる。このことは、ある定められた条件(圧力)で接触した際には、接触物に発生する応力あるいは歪み分布が対象物の硬さ(変形に対する抵抗特性)に応じて決まる。逆に、応力あるいは歪み分布の計測から対象物の硬さを推定できる。模擬実験では下図のようにボウル状の弾性接触子内部にひずみゲージを複数配置し、触覚センサを構成した。測定結果から、硬さパラメータを計算し、実際の物質との相関を演算した。この硬さパラメータを使って柔らかい物体(溶けたキャラメル)から極めて硬い物体(多結晶セラミックス)までの幅広い材料系に対して、この方法により判別できることを確かめた。331 紹介する技術とポイント2 技術説明接触の瞬間に硬さ・柔らかさを評価し接触物を認知する触覚センサ極めてシンプルな構成と原理、ロボット用知能形成システムに利用可能さわった物体の材質がわかる触覚センサ198中小企業のための技術宝箱
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