技術宝箱
194/333

1. いままでの技術数10 nmから数100 nmの薄膜の膜圧と屈折率は、分光エリプソメトリー法などにより求められている。2. 本発明市販の分光光度計に測定用治具と新規に開発したデータ処理ソフトを用いると、基板上に堆積させた薄膜の膜厚と波長依存性のある屈折率とを同時に決定できる。裏面での反射も考慮し透明基板にも対応できる。また基本的には薄膜の光学モデルも必要としない。3. 手順裸の基板と薄膜を堆積させた基板に対し、測定条件を変えてスペクトル(波長ごとの透過率または反射率)を幾つか測定する(図1参照)。次に、膜厚と各測定波長における屈折率を推定するパラメータとし、測定データを用いてデータ処理ソフトによるパラメータ推定を行う。この際、薄膜は一般に等方的でないので、面法線方向(z)と面内2方向(xとy)の屈折率をそれぞれ独立なパラメータとして扱う。また、屈折率を複素数と考え、その実部と虚部を独立なパラメータとして扱う。4. 結果図2にアラキジン酸カルシウム25層からなるラングミュア・ブロジェット膜に適用した例を示す。図1 測定条件(入射角ψ、アジマス角θ、偏光状態(p偏光かs偏光かの選択)と測定対象(透過か反射かの選択))を変えて、スペクトルを測定する。図は基板の両側に薄膜が堆積している場合の例。図2 フッ化カルシウム基板の両面に堆積した有機薄膜を本技術で評価。都合により縦軸は比誘電率(=屈折率の平方)としている。比誘電率の虚部は0.002以下と評価された。横軸は図示のため波数(波長の逆数に相当)。321 紹介する技術とポイント・ 市販の分光光度計を使用して低コスト、光学モデルも不要で簡単に測定・透明な膜でも測定できる・数10 nmから数100 nmの厚さの膜測定 2 技術説明ナノメートル透明薄膜の膜厚と屈折率を同時に決める192中小企業のための技術宝箱

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です