技術宝箱
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技術紹介02. シリカ細孔を利用したタンパク質工場2. 本技術の背景従来技術では、例えば、SBA、MCM、FSMタイプ等のメソポーラスシリカ材料の細孔内部に、一種類のタンパク質、すなわち、ホモタンパク質を吸着させ、活性を安定に保持させること等の特徴を有する人工的なシリカ―タンパク質複合体の開発が進められている。しかしながら、既往の研究では、メソポーラスシリカ―ホモタンパク質複合体に関する報告は多数なされているが、メソポーラスシリカの細孔内部に2種類以上の性質の異なる異種のタンパク質や酵素を集積するという、メソポーラスシリカ―異種タンパク質複合体に関する研究成果については報告がなかった。そのため、当技術分野においては、メソポーラスシリカの細孔内部において、異種タンパク質を集積させると同時に、それが達成されたことの実験的証明と証明手法の提案・開発が強く要請されていた。このような状況の中で、本技術により、異種酵素・タンパク質間で生じるエネルギー移動を指標とした分子間相互作用の観測によってシリカ細孔内での高密度集積化を証明し、更に、外的要因によるタンパク質の分解等を抑制しながら異種の酵素活性を安定に発現できる担持手法と成り得ることを示した(図D)。図C シリカ細孔内への固定化による異種酵素の安定性向上(Matsuura, S. et al. (2010) Micropor. Mesopor. Mater. 127, 61-66)図D シリカ細孔内への固定化による異種酵素の安定性向上環境・エネルギー15
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