技術宝箱
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1. これまでの技術光導波モードセンサーは、1970年頃にその検出原理が確立された微量・微小分子検出技術である。 このセンサーには、右図に示すようなクレッチマン配置と呼ばれる光学系が一般に用いられる。チップ表面には、特定分子を特異的に捕捉するための物質(例えば抗体など)が固定されており、特定物質が捕捉されると反射光の強度が変化することを用いて、物質の捕捉の有無及び捕捉された際の量を検出できる。2. 本技術従来は、ガラス基板と、金や銀などの反射膜層と、反射膜層上に形成される透明光導波路層とで構成されていたが、我々は、この金や銀の代わりに、Si(シリコン)を用いることで、物理的にも化学的にも安定で、且つ高感度なチップを作成することに成功した。このチップの安定性を生かし、導波路層にナノ穴を形成する加工を施すことにより、さらに1桁高い感度を得ることにも成功した。また、このセンサーは、持ち運びができるくらいに小型軽量化できる。このような高感度で安定なチップを用いたセンサーにより、これまでに、重金属や金属ナノ粒子、油やビタミンなどの低分子物質、たんぱく質などのバイオ物質やバイオマーカー、インフルエンザウイルスなどの病原菌の検出に成功している。また、本センサーの高い耐薬品性を生かし、工業用材料の劣化診断、例えばメッキ液に長時間チップを浸したままのメッキ液の劣化診断など、にも成功している。251 紹介する技術とポイント2 技術説明光導波路層表面での物質の捕捉を検出するセンサーの開発従来使用されてきた金属層をSiで代替えできることを発見高安定性と高感度の両立を実現光導波モードセンサーで微量物質を測る150中小企業のための技術宝箱
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