2012年研究カタログ
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放射光科学研究施設ー Photon Factory ー研究のポイント ●物質のナノスケールの姿を観る光「放射光」で物質・生命科学を推進 ●大学共同利用機関として、国内外研究者に研究の場を提供Photon Factoryで展開されている研究分野細胞質分裂の際に微小管と細胞膜を橋渡しするタンパク質ARF6-MKLP1複合体。有機化合物として最も高い転移温度を持つ高温超伝導物質ピセンの結晶構造。レーザー励起によって700ピコ秒の間だけ磁性が出現する分子磁石、鉄フェナントロリン錯体。PFで分析されたはやぶさ回収試料。イトカワの形成史を知る手がかりとなった。物質を観る巨大磁気抵抗効果や高温超伝導など、物質があらわす特異な性質は、原子がどのように並んでいるか、電子がどのように運動しているかに深く関係しています。物質の性質の起源を知ることは、新しい機能性物質を設計するためにも重要な情報です。地球・宇宙・環境を観る地球の中心部と同じ高温高圧条件を地上の極微小領域で再現して調べる研究や、探査機で採取された試料や環境試料などの微量で貴重な試料の分析には、高輝度光で非破壊測定が可能な放射光が威力を発揮します。速い反応を観る放射光はパルス状の光なので、物質が刻々と変化する様子をストロボ写真のように捉えることができます。大強度パルスX線源であるPF-ARでは100ピコ秒の反応を追跡できます。生命を観る生命活動を司る精密な分子機械「タンパク質」がどのようなしくみで働いているか、放射光によって次々と解明されています。またタンパク質の立体構造の情報は、薬剤設計や品種改良などにも役立っています。■ 放射光科学研究施設 施設長:村上洋一 Photon Factoryの利用形態●共同利用: 大学、国公立研究所等の非営利目的の研究者が利用する方法で、放射光共同利用実験審査委員会(PF-PAC) で 採否を審査します。年間800件を超える実験課題を実施、約3500名の研究者が来所しています。●産業利用: 民間企業等の研究者との共同研究、利用料の支払いにより利用できる施設利用、放射光利用を始めようと する産業界を支援する戦略的産業利用プログラムなどがあります。466特別展示第6会場X-08HX-08H

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