2012年研究カタログ
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■ 研究担当:重松紀生 ■ 活断層・地震研究センター 地震素過程研究チ-ム■ 連携担当:重松紀生 西南日本の断層深部構造̶中央構造線ボーリングコア̶研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●日本列島で最大の断層、中央構造線を掘削 ●断層が持つ構造の詳細と、変形履歴を解明 ●内陸大地震の発生に重要な、断層深部の力学挙動の理解に貢献 内陸大地震は深さ10-15km程度の地下深部で発生します。このような深さにおける力のかかり具合を明らかにし、大地震の準備過程の理解に向けた基礎的情報を取得することが研究のねらいのひとつです。中央構造線の周囲の岩石は、長い活動履歴の中で、深さ20km付近の断層深部から地表付近の様々な条件での変形を経験しました。このようなボーリングコアの解析により、異なる深度条件下での力のかかり具合の違いを明らかにできます。 断層に沿った岩石の変形は、内陸大地震が発生する深さ付近を境に、浅い部分での破壊や摩擦滑りを主としたものから、深い部分での岩石が水あめのように流動するものに変化します。これは変形温度の違いによるものです。 本研究の解析により、水あめのように流動した岩石は、破壊や摩擦滑りについて実験から見積もられている強度の数倍程度の大きな力を被ったことが明らかになりました。内陸大地震の準備過程(応力蓄積過程)は、破壊や摩擦が卓越する深度だけではなく、水あめのように岩石が流動している深度でも行われている可能性があります。●断層の掘削技術●ボーリング時の検層データの活用方法● ボーリングコア中の小断層を用いた応力場を評価する技術●岩石の変形構造の評価方法謝辞: 本研究の一部は、科研費基盤B(20340136)の助成を受けたものです。中央構造線ボーリングの概要。(左)ボーリング地点(ITA)。ボーリングは東海・東南海・南海地震の予測のために掘削されました。(右)ボーリング地点の地質断面図。中央構造線ボーリングコアに見られる岩石の微細構造。(左)破壊・摩擦滑りを主として被ったもの。(右)岩石が水あめのように変形したもの。上は光学顕微鏡写真。下は走査型電子顕微鏡による結晶方位解析の結果。● 研究拠点つくば中央430地質分野第7会場G-12G-12

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