2012年研究カタログ
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■ 研究担当:太田一徳/早川由夫/小野泰蔵/山本和弘/山脇浩/本田一匡 ■ 計測フロンティア研究部門 ナノ標識計測技術研究グループ ■ 連携担当:山内幸彦 単層カーボンナノチューブの長尺分散とその計測研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の水系分散液調製用の低毒性界面活性剤探索 ●SWCNTの繊維仮説(アスベスト類似性の毒性発現)を念頭においた安全性評価 ●SWCNT繊維の破壊を起こさない分散法を確立し、平均長が10μ以上の長尺水分散液の調製 SWCNTは、ナノテクノロジーにおける先端的材料として注目されていますが、その形態がアスベストと類似しているために毒性が懸念されています(繊維仮説)。繊維仮説はガラス繊維、セラミック繊維などの無機系材料で見出されていますが、ベンゼンが多数重縮合した構造のCNTでは不明です。本研究では、直噴熱分解法(DIPS)で合成した長繊維SWCNTと安全性の高いポリオキシエチレンステアリルエーテル系分散剤を用い、(超音波ホモジナイザーと比較して穏やかな分散手段である)機械式ホモジナイザーにより、長尺分散溶液を調製する方法を開発します。 SWCNTは、その構造に起因する非常に大きなvan der Waals力で凝集しています。従って、水系分散を行うには、超音波等の大きなエネルギーを必要としますが、一方でCNT繊維の分解過程を伴うため短繊維化を免れません。SWCNTの繊維仮説は産業応用を阻む一因を形成しており、安全性評価に必要なSWCNTの水系長尺分散液の調製が急務です。本研究では、ポリオキシエチレン部位の平均繰り返し数20のステアリルエーテルを用い、機械式ホモジナイザーで繊維の破壊を起こさずに、高濃度(1 mg/mL程度)で安定な水系長尺分散液を調製する方法を確立しました。SWCNTの水系分散に関して、低毒性の非イオン性界面活性剤の構造とその分散能の関係を詳しく調べており(約400種類程度)、そのノウハウを有しています。特に、長尺水分散の方法は、特許化を検討しております。また、透過型電子顕微鏡(TEM)、原子間力顕微鏡(AFM),ラマン分光スペクトル、近赤外線吸収スペクトル(UV-NIR)、熱重量分析(TGA)、動的光散乱法(DLS)による粒子径測定などの計測技術を有しています。長さによる分級の相談も可能です。SWCNT長尺分散溶液の調製水に長尺分散したSWCNTのTEM及びAFM写真● 研究拠点中部センター 非イオン性界面活性剤 長尺分散水溶液1 µm413計測・計量標準分野第4会場S-58S-58

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