2012年研究カタログ
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■ 研究担当:柘植明/森川久 ■ 計測フロンティア研究部門 不均質性解析研究グループ ■ 連携担当:山内幸彦 レアメタル金属中の非金属不純物-金属中心の純度表記の諸問題-研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●近年レアメタルの供給源の多様化やリサイクル技術の開発が盛ん ●供給源・リサイクル経路が多様化するほど品質の確認は重要 ●レアメタルの品質保証のための化学分析方法 レアメタルは「産業のビタミン」と言われるようにハイテク製品には必須の物質ですが、鉄やアルミニウムなどのべースメタルに比べて使用量自体は多くありません。そのためJISなどの公定分析法はほとんど無く、少数の取り扱い業者と顧客との間の信頼関係にもとづいて商取引が行われているのが現状です。しかし、多様な国から輸入されたり、リサイクル経路からの供給が増えたりすると品質も多様化して商取引上の信頼関係のみでは混乱が懸念されます。我々は、将来必要になる可能性が高いレアメタル品質保証のための公定分析法を作るための研究をしています。 レアメタル中の不純物のうちの金属不純物の分析については既に多くの知見が蓄積されています。それに対して、酸素、窒素、ハロゲンなどの非金属不純物については、まだ分析方法や分析条件が明確ではありません。そこで、市販のレアメタル材料を入手し、不活性ガス融解法による酸素、窒素分析や熱加水分解抽出によるハロゲンの分析を試みました(図1、図2参照)。幾つかの金属では標準的な分析条件を大きく変える必要がありました。 また、市販の材料に表記されている「純度」は金属不純物中心の表記であるという問題が明らかとなりました。●ビスマスなどの低沸点金属やタングステンなどの高融点金属中の酸素、窒素分析条件を明らかにしました。●希土類金属など、精練由来でハロゲンの混入が懸念される金属中のハロゲン分析条件を明らかにしました。●酸素・窒素・ハロゲンについては、今後の品質の多様化に即した分析が可能です。●今後、ニーズの高い金属の調査を進め、公定分析法制定に向けて活動を続ける予定です。図1 市販のタングステン金属粉体(純度99.9 %と表記されたもの)中の酸素、窒素分析結果(不活性ガス融解法高温条件)図2 市販レアメタル金属中ハロゲン分析結果(熱加水分解-イオンクロマトグラフ法)Wタングステンサンプル量(g)Oxygen(%)Nitrogen(%)54321標準偏差平均粉末0.06100.06000.06120.06070.06160.06314.37844.42594.38194.37064.27724.43620.14867.68947.67507.75607.86007.45607.7000塩素(mass%)フッ素(mass%)レアメタルPdNdLaCoCe<0.0010.0710.012<0.0010.0020.0030.002<0.0020.014<0.002● 研究拠点中部センター411計測・計量標準分野第4会場S-56S-56

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