2012年研究カタログ
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■ 研究担当:志岐成友/全伸幸/柏谷裕美/高橋勝利/浮辺雅宏/松林信行/小池正記 ■ 計測フロンティア研究部門 超分光システム開発研究グループ■ 連携担当:齋藤直昭 超伝導検出器を用いた軟X線領域のX線吸収スペクトル計測研究のポイント研究のねらい研究内容 ●軟X線領域の蛍光法によるX線吸収スペクトル測定に超伝導検出器と放射光を利用 ●高分解能:エネルギー分解能15-20eV、軽元素や遷移元素を部分蛍光収量法で測定可能 ●高感度:面積1mm2、SiC中に300ppmだけ含まれる窒素のK吸収端スペクトルが測定可能 X線吸収分光法は特定の元素の価数や結合状態を調べる手法で、X線構造解析が苦手とするような結晶構造が乱れている系への適用も可能です。化合物半導体や触媒・磁性体など様々な材料の分析に必要とされています。 本計測手法は、超伝導検出器と放射光を組み合わせることにより、既存の手法では分析が不可能であった軽元素や遷移金属をドーピングした材料に対するX線吸収スペクトルの計測を実現しました。今後、パワーエレクトロニクス用半導体や触媒などグリーンエレクトロニクスデバイスの開発を加速させると期待されます。図1.超伝導検出器を備えたX線吸収分光装置図2.SiC:N 300ppmの蛍光X線スペクトルと窒素吸収端スペクトル 超伝導検出器を備えたX線吸収分光計測装置を開発しました(図1)。この装置は産総研ナノテクプラットフォームで公開されています。高エネルギー加速器研究機構・放射光施設のBL-11AおよびBL-16Aで利用できます。 軟X線領域で高感度かつ高精度の計測を実現するため、100画素の軟X線用超伝導検出器を開発しました。有感面積は1mm2で超伝導検出器を備えた分析機器として世界最大規模です。エネルギー分解能は15-20eV(全半値幅)で軽元素のK線を完全に分離できます。従来測定できなかった微量軽元素の吸収スペクトルが測定できます(図2)。連携可能な技術・知財●化合物半導体ドーピング法の評価●絶縁体材料中の微量元素のナノ構造計測●遷移金属元素L吸収端のXMCD測定●超伝導検出器製造技術●アレイ検出器の極低温実装技術●アレイ検出器の読出回路謝辞:本研究の一部は、原子力試験研究費により実施されました。 0.003 0.004 0.005 0.006 0.007 0.008 0.009 0.01 0.011 0.012 0.013 0.014 390 400 410 420 430 440 450 460Intensity [a.u.]Energy [eV] 10 100 1000 10000 100000 1e+06 1e+07 0 100 200 300 400 500 600 700Intensity [a.u.]Energy [eV]O Kα525eVN Kα392eVC Kα277eV● 研究拠点つくば中央403計測・計量標準分野第4会場S-48S-48

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