2012年研究カタログ
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■ 研究担当:全伸幸/柏谷裕美/志岐成友/高橋勝利/浮辺雅宏/松林信行/小池正記 ■ 計測フロンティア研究部門 超分光システム開発研究グル-プ■ 連携担当:齋藤直昭 超伝導ナノストリップ検出器による生体分子の高感度質量分析研究のポイント研究のねらい研究内容 ●検出器は超伝導体であり、重たい分子でも検出効率は100% ●ナノ秒の高速動作を実現した検出器であり、質量を精密に決定 ●故に、広い質量範囲にわたって定量性を評価できる分析機器 人間の体内には膨大な数・種類の生体分子が存在し、それぞれが役割を果たすことによって体の健康状態が維持されていますが、病気になるとそれらの量のバランスが崩れてしまいます。従来の質量分析装置では、測定対象となる分子が重くなると装置の感度が低下し、正しい量を知ることができなくなるという欠点がありました。超伝導検出器が搭載された質量分析装置を用いると、重たい分子の量を正しく知ることができるので、病気の早期発見に役立てられると期待できます。当該技術は、食品検査や環境分析の分野でも活躍が期待できます。免疫グロブリン1分子を検出したときの応答CHCA分子とその同位体の質量スペクトル 超伝導検出器が搭載された質量分析装置の開発を行っています。下図左は、検出器サイズが5×5mm2の超伝導ナノストリップ検出器を用いて、免疫グロブリンG(IgG)1分子を計測したときの応答信号です。重たい分子であっても、検出器に当たれば100%の確率で検出できます。また、分子衝突に対する検出器の反応時間が1ナノ秒程度の短時間であるため、分子の質量を精密に決定することができます。下図右は軽いマトリクス分子(CHCA)を計測したときの質量スペクトルですが、水素原子約1個分の重さの違いを判別しています。連携可能な技術・知財●超伝導ナノストリップ検出器作製技術●先端機器共用イノベーションプラットフォーム(IBEC)で装置公開●特許出願情報WO2011/108336(2011/09/09)「イオン価数弁別高速粒子検出器」謝辞:本技術の一部は、科研費(A)にて推進した開発課題「超伝導ナノストリップライン分子検出器による巨大分子質量分析」で得られたものです。● 研究拠点つくば中央402計測・計量標準分野第4会場S-47S-47

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