2012年研究カタログ
379/543

■ 研究担当:清水森人/加藤昌弘/森下雄一郎/田中隆宏/黒澤忠弘/齋藤則生 ■ 計測標準研究部門 量子放射科 放射線標準研究室■ 連携担当:石川純 放射線ガン治療のための高エネルギーX線の水吸収線量標準研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●不確かさを抑えた線量標準によって、放射線治療の治療効果を向上 ●精密な温度計測技術により、カロリーメータの不確かさを抑えることに成功 ●大型並列計算機を用いたモンテカルロ計算により、正確な線量評価を実現 現在、我が国ではガン患者の4分の1にあたる20万人以上の患者がX線や電子線などを用いた放射線治療を受けています。放射線治療ではガン腫瘍に照射する放射線の量を線量計によって計測しています。この照射する放射線の量を決める際の不確かさがガンの再発率に影響することが分かっています。 本研究はより不確かさを抑えた線量計測技術を開発し、線量標準の不確かさを0.5 %以下に抑えることを目標とします。この標準を用いて病院の線量計を校正することで、治療現場における線量計測の不確かさは格段に低減されます。 本研究は放射線を照射した際の温度変化から吸収熱量を計測するカロリーメータを用いて放射線の線量を評価します。カロリーメータにロックインアンプと呼ばれる計測回路を用いた精密温度計測技術を用いることによって、γ線の線量計測では不確かさを0.5 %以下に抑えています。 放射線治療では人体の大半を占める水を基準とした水吸収線量によって線量を決めているため、カロリーメータで測定された熱量を水吸収線量に変換する必要があります。大型並列計算機を用いたモンテカルロ計算によって治療装置の放射線を再現し、変換係数を求めています。●カロリーメータを用いた線量計測技術●リニアックからの高エネルギーX線計測技術●並列計算による放射線シミュレーション計算技術● 大規模並列計算技術を用いた放射線線量計算プログラ ム「EGS5-MPI」謝辞:本研究の一部は、「東京大学情報基盤センター若手・女性研究者支援プログラム」の支援を受けています。グラファイトカロリーメータ線量計10 MV X線の深部線量分布の再現結果(横軸が水深さ、縦軸は線量。黒点が測定、赤線が計算の結果、右上図は各点でのずれ)● 研究拠点つくば中央377計測・計量標準分野第1会場S-22S-22

元のページ 

page 379

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です