2012年研究カタログ
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■ 研究担当:金子晋久/大江武彦/堂前篤志 ■ 計測標準研究部門 電磁気計測科 電気標準第2研究室■ 連携担当:石川純 量子標準の値を忠実に再現する安定な2次抵抗標準器の開発研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●従来型の電気抵抗標準器に比べ大幅に小型化 / 高性能化した2次抵抗標準器を開発 ●量子効果による電気抵抗国家標準値を2次標準器として安定に保持することが可能 ●企業等で品質管理の基準・製品への実装⇒ 標準器維持の低コスト化・製品の高品質化へ 電気抵抗の国家標準値は、産総研において量子効果を利用して非常に高い精度で決められています。この標準値を産業界の現場で品質管理に利用する際、仲介器として用いられるのが標準抵抗器です。現状では標準抵抗器の性能により品質管理に利用できる抵抗値の精度が制限されています。値が安定し、周囲環境の影響を受けにくい標準抵抗器が実現できれば、高い精度の標準値を品質管理に利用することが可能となり、結果として製品の高品質化につながります。本研究では、値が安定し、周囲環境の影響を受けにくい超高性能小型2次抵抗標準器の開発を行っています。 アルファ・エレクトロニクス株式会社との共同開発により、0.1 ppm/年以内の経年変化、0.1 ppm/ºC以内の安定な温度特性、湿度および圧力の影響が0.01 ppm以下の100 Ω超高性能小型抵抗素子の開発に成功しました。本素子は非常に小型であるため、汎用電気測定器への組込みなどの応用も考えられます。 また、本素子を用いて直流測定用の小型な2次抵抗標準器を開発し、商品化しました。この抵抗器は周囲温度の影響を受けにくいため、オイルバスや特殊空調機などによる精密な温度制御が無い状態でも安定な抵抗測定が可能となり、標準器維持の低コスト化につながります。●連携可能な技術: 電気特性の高精度評価● 特開2011-243766 (2011.12.1)「高安定抵抗器およびその製造方法」謝辞:本研究の一部は、平成18年度地域新規産業創造技術開発費補助金(東北経済産業局)、平成20年度中小企業等製品性能評価事業(経済産業省、産総研)の支援を受けたものです。直流測定用100 Ω小型2次抵抗標準器・サイズ:56 × 56 × 77 mm・重さ:約200 g 開発した直流測定用100 Ω小型2次抵抗標準器の抵抗値変化[ppm]100-Ω抵抗器の初期値からの変動0.300.250.200.150.100.050.00-0.05-0.10経年変化: <0.1 ppm/年(typically)<0.05 ppm/年(selected)2009年4月2009年10月2010年4月2010年10月2011年4月2011年10月2012年4月測定日● 研究拠点つくば中央371計測・計量標準分野第1会場S-16S-16

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