2012年研究カタログ
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■ 研究担当:石田敬雄/大山真紀子 ■ ナノシステム研究部門 ナノ構造アクティブデバイスグループ■ 連携担当:太田敏隆 表面ナノ構造が生み出す多様なマイクロ液晶パターン:ディスプレイへの応用を目指して研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●ディスプレイ、液晶レンズなどへの応用可能な新規液晶セルを開発 ●ルテニウム金属錯体分子被覆ITO電極で液晶の対流を制御 ●錯体分子と不活性分子の混合被覆で液晶パターンサイズ制御に成功 酸化還元能を持つ金属錯体分子の一部には、電圧印加でその上に乗せた液晶層を動かす効果があり、クロミックデバイスに適用できることが知られています。さらにクロミックデバイスの液晶がマイクロスケールのパターンを生じ、その形状制御が可能になれば、特殊なディスプレイや液晶レンズ応用などへの応用用途の広がりが期待できます。私たちは金属錯体のナノスケールでの表面存在量(表面ナノ構造)を変えることで、液晶対流のパターンサイズが錯体分子の存在量に応じて変化することを見出しました。 ルテニウム錯体分子(図1a)溶液中にITO基板を浸漬し、浸漬時間を変えることで錯体の被覆量を制御し、その後、不活性なアルキル基を有する分子の溶液に浸漬し、混合分子膜を作製しました。この基板と未修飾ITO基板とで液晶分子(図1b)をはさんだサンドイッチセル(図1c)に電圧を6V印加し、偏光顕微鏡を用いて、液晶パターンを撮影しました。ルテニウム錯体と絶縁性分子を混合して分子比率すなわち表面ナノ構造を変えると、図2に示すように液晶パターンのサイズがルテニウム錯体の比率と相関して変化しました。● 特許出願情報2010-009606 (2010/01/20)「自己組織化多層膜形成方法」謝辞: 本研究の一部は、文部科学省科学研究補助金新学術領域研究「分子ナノシステムの創発化学」(20111015)の補助を受けて行われました。関係各位に感謝します。また本研究は中央大学理工学部芳賀正明教授との共同研究の成果です。図1(a)ルテニウム錯体;(b)液晶分子の構造;(c)液晶セルの模式図図2 発生する液晶パターン(a)ルテニウム錯体単独膜;(b)ルテニウム錯体と絶縁性分子混合膜(比率1:2);(c)同混合膜(比率1:6)● 研究拠点つくば東346ナノテクノロジー・材料・製造分野東会場N-89N-89

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