2012年研究カタログ
314/543

■ 研究担当:依田智 ■ ナノシステム研究部門 ナノケミカルプロセスグル-プ■ 連携担当:太田敏隆 高性能・低コスト・フレキシブルな断熱材料をめざした発泡ポリマーシリカナノコンポジットの開発研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●高い断熱性能と柔軟性、環境調和性を併せ持つ発泡ナノコンポジットを作成 ●ポリマー・シリコンアルコキシド・二酸化炭素の高圧均一相を発泡 ●発泡押出機による連続製造が可能 住宅の冷暖房に使われるエネルギーは生活の快適化指向に伴って増大する傾向にあり、最近のエネルギー情勢を踏まえてその抑制が強く求められています。真空断熱材、シリカエアロゲル、フロン発泡ウレタンフォーム等、既存の高性能断熱材料はコストや環境調和性に問題を抱えており、住宅建材レベルで広く普及する状況にはなっていません。 研究では発泡ポリマーとシリカのナノコンポジット製造技術を基盤として、高い断熱性能、柔軟性、環境調和性を合わせ持ち、かつ低コストで製造が可能な、社会に広く普及できる高性能断熱材料の開発を行っています。 高圧の二酸化炭素は各種ポリマーおよびシリコンアルコキシドと親和性があり、ポリマー・シリコンアルコキシド・二酸化炭素の三成分が高圧下で均一相を形成する系が存在します。この系を減圧により相分離(発泡)させることで、様々な構造を持つ発泡ポリマー=シリカナノコンポジットを調製できます(図1)。この材料は発泡ポリマーと同様柔軟で取扱が容易であり、高い断熱性能(0.028W/mK)、耐熱性など、断熱材として優れた特徴を示します。また押出成型機による連続製造が可能で(図2)、低コストでの生産が期待できます。● ポリマーとシリコンアルコキシド、CO2系の相平衡測定● ポリマーとシリコンアルコキシド、CO2系の発泡試験、押し出し製造試験● 多孔体の熱伝導率測定(減圧下での測定も可能)● 特許第4915845号 「無機物ポリマーコンポジットの製造方法および無機物ポリマーコンポジット」(共願)謝辞: 本研究の一部は、NEDO「革新的ノンフロン系断熱材プロジェクト」により行われたものです。図1 発泡ポリマー=シリカナノコンポジットの微細構造の例(SEM像)(上)発泡セル内にシリカが析出した構造(熱伝導率 0.028 W/mK) (下)発泡セル内にシリカカプセルを内包する“蜂の子”構造図2 連続製造装置● 研究拠点つくば中央312ナノテクノロジー・材料・製造分野第6会場N-55N-55

元のページ 

page 314

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です