2012年研究カタログ
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■ 研究担当:森下徹也 ■ ナノシステム研究部門 エネルギー材料シミュレーショングループ■ 連携担当:太田敏隆 シリコンナノシートの理論設計及びデバイス開発研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●シリコンをベースとする擬2次元ナノスケール物質の新規提案 ●第一原理分子動力学計算に基づく理論設計 ●二次電池電極、太陽電池、分子センサーなどへの幅広い応用 2次元的な構造を持つ物質は、体積に対する表面積の割合が大きいため、電池電極や太陽電池、分子センサーなどのデバイス材料候補として注目を浴びています。本研究では新しい2次元ナノスケール材料として、シリコンナノシートを提案します。シリコン(111)表面と同じ表面構造を持つシリコンナノシートは、様々な有機分子を修飾させることが可能で、修飾分子によって多様な性質の発現が期待されます。既に新しいタイプの2次電池電極の材料に使われており、本研究成果を通じてより高効率で安全な2次電池等の開発を目指します。 グラフェンとは異なり、孤立したpristineなシリコンナノシートは表面再構成を生じ、バルク表面では見られない新しい表面構造を形成することが我々の計算から明らかになりました(右上図)。新しい構造はSi(111)-2x2 と表記され、atop のシリコン原子の反応性が高いことが期待されます。一方、フェニル基を一定の割合で修飾させたシリコンナノシートは、右下図のようにフェニル基がシートに垂直に化学吸着して安定化することがわかりました。直接遷移型の約2 eVのバンドエネルギーギャップを持つことが分かり、新しい半導体物質として期待されます。● 分子動力学計算による静的及び動的構造安定性の解析技術●密度汎関数理論に基づく電子物性解析技術謝辞: 本研究は、豊田中央研究所及びLa Trobe大学と共同で実施されました。また本研究の一部は、文部科学省科学研究費補助金(24740297)の助成を受けて実施されました [Nanoscale 4, 2906; PCCP 13, 15418; CPL 506, 221.]Si(111)-2x2構造の (a) top及び (b) side views.フェニル基修飾されたシリコンナノシート及びその電子状態密度● 研究拠点つくば中央263ナノテクノロジー・材料・製造分野第3会場N-06N-06

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