2012年研究カタログ
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■ 研究担当:服部峰之 ■ 電子光技術研究部門 ナノフォトニクスデバイスグループ■ 連携担当:小森和弘 高感度化キセノンMRIの計測技術開発研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●光により磁気共鳴イメージングの感度を10万倍高感度化する革新的な技術を開発 ●超偏極キセノンガスを肺に吸入しMRI画像を撮像することで、肺機能の診断が可能に ●喘息・COPD・肺気腫などの呼吸器疾患治療薬の創薬開発などへの応用が期待される エネルギー効率が高い半導体レーザーからの特殊な光を磁気共鳴イメージングの対象である核スピンの集団に照射して、従来の熱平衡状態の場合と比べて約10万倍の信号が得られます。このような状態は、「超偏極」と呼ばれています。超偏極キセノンガスについて実用的な生成装置を完成させ、多孔質材料のポア系の評価や肺などの呼吸器診断への応用可能性を検証しました。将来的には、喘息・COPD・肺気腫などの呼吸器疾患の診断技術と治療薬開発への応用が期待されています。 同体積の水と比べても100倍以上強い磁気共鳴信号を与える、超偏極キセノンガスは、129Xeを、円偏光により電子スピン系を励起(光ポンピング)したルビジウム(Rb)と共存することにより得られます。企業などの研究開発室にあるNMR分光装置や、医療用のMRI装置向けに、偏極率が高く、しかも単位時間あたりの製造量が多い、高偏極率の超偏極キセノンガスをバッチ式で連続供給することを可能とした実用機を開発しました。本装置を用いてラットなどの小動物を対象として、呼吸機能診断のためのMRI計測技術の開発を行っています。● 多孔質材料や肺のようなポーラス材料の細孔サイズを129Xe NMRの化学シフト計測により解析● 129Xe MRIにより肺中のガスの分布と拡散計測、肺胞のサイズ分布や気道の閉塞などを評価し、喘息・COPD・肺気腫などの診断が可能になり、これら疾患の治療薬の創薬ツールに期待される。● 特許第3998243、4169122、4696262 号「核スピン偏極キセノンガスの製造方法及び製造装置」(左)ラット肺中の超偏極129XeガスMRI画像:(a) EPI-スピンエコー型シーケンス、(b) EPI-FID型シーケンス、(c) 1H像(通常のMRI画像) 、(右)2テスラMRI装置(ヒューマンライフテクノロジー研究部門)と超偏極キセノンガス生成装置● 研究拠点つくば中央つくば東(a)(b)(c)257情報通信・エレクトロニクス分野東会場I-92I-92

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