2012年研究カタログ
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■ 研究担当:福島章雄/松本利映 ■ ナノスピントロニクス研究センター 金属スピントロニクスチ-ム■ 連携担当:福島章雄 スピンダイス-スピントルク磁化反転を用いた物理乱数生成器研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●センサ、メモリに続く磁気抵抗素子の新しいアプリケーションを開拓 ●スピントルク磁化反転の確率的振る舞いを用いた「物理乱数発生器」を開発 ●スケーラブルな物理乱数発生器になると期待 近い将来、情報セキュリティを堅牢にするため、サーバー側だけでなく、クライアント側に暗号化の機能を持たせる必要が出てきます。安全性の高い暗号化のためには、質の高い乱数が必須ですが、これまで市販の電子機器に組み込み可能な「物理乱数発生器」の開発はなかなか進みませんでした。 本研究では、小型・高速・低消費電力である物理乱数発生器として、磁気抵抗素子におけるスピントルク磁化反転の確率的振る舞いを利用した、スケーラブルな乱数発生器「スピンダイス」を開発しました。 磁気抵抗素子は、二層の磁化の向きによって抵抗値が変化するデバイスであり、磁気ヘッドやMRAMとして利用されています。近年、電流によって磁化を直接操作するスピン注入磁化反転が注目されています。臨界電流近傍のスピン注入磁化反転は、結果が確率的にのみ決定されるという特徴を持ちます。この性質を利用し、スピンによる物理乱数発生器「スピンダイス」を開発しました。「スピンダイス」は、大規模集積が可能(スケーラブルという)、不揮発で高速な動作という利点があるため、理想的な物理乱数発生器となると期待しています。● 磁気抵抗素子におけるスピントルク磁化反転の測定、反転電流、熱安定性パラメータの評価● スピントルク磁化反転の反転確率の大規模測定、反転確率の分散の測定●特許 第4625936号「乱数発生器」謝辞: 本研究の一部は、NEDO 「スピントロニクス不揮発性機能技術プロジェクト」の支援によるものです。磁気抵抗素子を電流によって、閾値近傍まで励起すると、反転結果は確率的に決まる。「スピンダイス」サーバー。4組の「スピンダイス」から、高品質の乱数を発生させている。● 研究拠点つくば中央242情報通信・エレクトロニクス分野第3会場I-77I-77

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