2012年研究カタログ
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■ 研究担当:高島浩 ■ 電子光技術研究部門 酸化物デバイスグループ■ 連携担当:鈴木英一 酸化物発光デバイス【酸化物アライアンス】研究のポイント研究のねらい研究内容連携可能な技術・知財 ●化学的に安定なペロブスカイト型酸化物のため、製造プロセスが簡素化 ●透明電極を利用した面発光により、広い視野角を確保 ●駆動電源の小型化により、照明・光源・ディスプレイのコンパクト化を図る 照明機器は、蛍光灯が主流となっており、使用エネルギーおよび水銀による環境負荷が問題視されています。現在、無機EL、有機EL、白色LEDが代替照明の候補と考えられています。有機ELは、大気暴露による特性劣化、材料コストなどに問題があります。白色LEDは高輝度のものが開発され、代替照明として有望ですが、点光源のため視野角が制限されます。一方、ペロブスカイト型酸化物を用いた無機ELは、化学的安定性、耐熱性に優れ、100V以下の低電圧面発光であることからシステム全体の小型化が見込まれ、有望な技術です。 発光層に微量のプラセオジム(Pr)を添加した(Ca0.6Sr0.4)TiO3を用い、二重絶縁構造薄膜EL素子を作製しました。(図1)。これに14 V、1 kHzの交流電圧を加えたとき、中心波長612 nmに鋭いピークが見られ、色純度の優れた赤色を示し、透明電極全体が発光しています(図2(左))。このEL素子の発光開始電圧は約10V(従来の1/10以下)であり、発光層を二層にすることでさらに強い輝度の赤色面発光を得ることに成功しました(図2(右))。このように低電圧で面発光のEL素子が開発されたことで、システムのコンパクト化を図ることが可能となります。● ぺロブスカイト型酸化物薄膜PL、EL、CL用蛍光体の開発● 気相成長、液相成長による発光体・誘電体の作製と電気的・光学的評価● 特許4873464 「酸化物蛍光体エピタキシャル薄膜」● PCT/JP2009/052680「酸化物ぺロブスカイト薄膜EL素子」謝辞: 本研究の一部は、NEDO技術開発機構の助成を受け実施されました。図1 今回作製した無機EL素子の模式図図2 発光スペクトルと発光写真● 研究拠点つくば中央201情報通信・エレクトロニクス分野第2会場I-36I-36

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