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12産総研TODAY 2013-4Patent Informationのページでは、産総研所有の特許で技術移転可能な案件をもとに紹介しています。産総研の保有する特許等のなかにご興味のある技術がありましたら、知的財産部技術移転室までご遠慮なくご相談下さい。知的財産部技術移転室〒305-8568つくば市梅園1-1-1つくば中央第2TEL:029-862-6158FAX:029-862-6159E-mail:センサーレスで化学反応器を監視・制御マイクロ波加熱時の反射波解析により反応器内センシングが可能に国際公開番号WO2012/153793(国際公開日:2012.11.15)研究ユニット:コンパクト化学システム研究センター目的と効果化学工場では、有害物質の排出量の抑制やエネルギー使用量の削減が要求されているうえ、製品品質を高めるために厳しい工程管理が求められています。このため、反応器内に温度計や圧力計、異物検出器など多数のセンサーを取り付ける必要が出てきました。一方でセンサー取り付けは、反応器内の流れを乱したり不純物の混入やセンサーの故障によるプロセスの停止など、新たなリスク要因にもなります。そこで新たにセンサーを取り付けることなく、反応器内の温度や異物の混入、突沸による気泡の発生などを迅速に検出する方法とそれによる制御技術を構築しました(図1)。技術の概要反応場にマイクロ波を照射することで、反応時間の短縮や収率の向上、触媒使用量の削減などの効果などが多数報告され、反応器の温度制御にマイクロ波の利用が進んできています。マイクロ波加熱では、反応器内の加熱対象物に吸収されなかったエネルギーは反射波や透過波として容易に測定することができます。また、共振周波数や位相も、反応器内の物質の状態を反映して変化します。この発明は、加熱用マイクロ波の反射波などを解析することで、非接触で反応器温度や異物の混入、気泡の発生など反応場の情報を得る手法です。たとえば、突沸による気泡の発生は0.2 msec以内の初期段階で検出することができ、それに応じてマイクロ波出力を高速に制御すれば沸騰への遷移を抑制することも可能になります(図2)。発明者からのメッセージマイクロ波の大きな特徴は、高速な温度制御ができることです。新たなセンサーなしに反応場の状態を高速で検出できるこの技術を組み合わせることで、これまでにない高速・高精度な化学プロセスの監視・制御ができます。品質が重要な化学産業や、反応状態の高い安定性が要求される化学分析機器において、この発明が役立つものと期待しています。適用分野:●医薬・化学プロセス一般●化学分析分野●組込用反応器反射波温度マイクロ波源突沸異物℃エネルギー反応器製品原料図1 加熱用マイクロ波の反射波解析による反応器内センシング反応器内で吸収されなかった反射マイクロ波を解析することで、反応場の温度や異物の混入、気泡の発生などの情報を得ることができる。図2 突沸による気泡発生時の反射波変化水をマイクロ波加熱した時の突沸の瞬間。気泡の発生段階(0.21 msec)から反射波に変化があらわれており、沸騰の初期段階を高速に検出することが可能である。Time(msec)反射波信号(mV)210-1020406080100120140t=0 msect=0.27 mst=0.37 mst=0.21 ms1 mm
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