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Patent Information15産総研TODAY 2013-2Patent Informationのページでは、産総研所有の特許で技術移転可能な案件をもとに紹介しています。産総研の保有する特許等のなかにご興味のある技術がありましたら、知的財産部技術移転室までご遠慮なくご相談下さい。知的財産部技術移転室〒305-8568つくば市梅園1-1-1つくば中央第2TEL:029-862-6158FAX:029-862-6159E-mail:印刷製造によるフレキシブル熱電変換素子身の周りに存在する熱エネルギーを電力に変換国際公開番号WO 2012/121133(国際公開日:2012.9.13)研究ユニット:フレキシブルエレクトロニクス研究センター目的と効果排熱などの熱エネルギーは熱電変換素子によって電力に変換することができます。現在用いられている熱電変換素子は、ビスマスやテルルなどのレアメタルが主原料であることや、平板形状で柔軟性に乏しいこと、大面積化が難しいことなど、使用利便性の低さが原因で多種多様な排熱源に利用するには適していません。熱電変換素子の使用利便性をさらに向上させるため、希少元素を含まない熱電変換材料を用いて、フレキシブルフィルム上に、大面積化が容易な印刷法により熱電変換素子を作製しました。これにより、曲面を有する熱源など、これまでは設置が困難であった熱源へも熱電変換素子の設置が可能となります。技術の概要レアメタルを含まず、構造柔軟性をもち、低コスト・高生産性素子製造プロセスである印刷法を適用できる熱電変換材料の探索を行った結果、カーボンナノチューブ(CNT)と高分子材料を微細に混合させたCNT-高分子複合材料が、高い熱電変換性能を示すことを見いだしました。上記のCNT-高分子複合材料の溶液をインクとして用い、厚さ20 µmのプラスチックフィルム基板上に印刷法でCNT-高分子複合材料のパターンを形成して、フレキシブルな熱電変換素子を作製しました(写真)。試作した熱電変換フィルムは曲率半径5 mm程度に折り曲げても機械的な損傷は見られず、曲面・球面形状への設置に対する高い適応性が確認されました。発明者からのメッセージ今回作製した熱電変換素子は、レアメタルフリー、軽量、フレキシブルなどの特徴から、高い使用利便性を有します。また、印刷製造が可能なため大面積化も容易です。今後、材料の高性能化などを通じて発電能力を向上させることで、身近に存在する排熱や体温など、さまざまな熱源からの電力の生成が可能になると考えています。適用分野:●熱電変換●エネルギーハーベスティング (環境発電)●自立分散電源印刷法により作製したフレキシブル熱電変換フィルム(左)とその発電能力(右)約10 ℃のプレート上に設置した試作素子に、手を置くことで温度差を加えた結果、108.9 mVの電圧が発生している。

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