Vol13-2
14/20

14産総研TODAY 2013-2Patent Informationのページでは、産総研所有の特許で技術移転可能な案件をもとに紹介しています。産総研の保有する特許等のなかにご興味のある技術がありましたら、知的財産部技術移転室までご遠慮なくご相談下さい。知的財産部技術移転室〒305-8568つくば市梅園1-1-1つくば中央第2TEL:029-862-6158FAX:029-862-6159E-mail:国際公開番号 WO2012/121323(国際公開日:2012.9.13)研究ユニット:電子光技術研究部門回転楕円体面鏡を用いた光散乱測定装置散乱光を正反射率と拡散反射率に分解可能な測定を実現適用分野:●粗面や曲面の反射率と透過率の同時測定●研磨面や塗装面の正反射率と拡散反射率の分離測定●太陽電池などの光学特性評価のためのヘイズ率測定目的と効果この発明者は、鏡面試料の絶対正反射率・透過率測定装置(特許3637393号)をすでに製品化しました。今回の発明の目的は、粗面や曲面の反射率・透過率も精度良く測定できる装置の開発です。粗面や曲面に入射した光は、散乱的に反射・透過されます。このために、散乱光の空間分布を測定する必要があります。既存の測定装置はゴニオ反射率計で、測定空間を細分化して各点で反射測定をしています。長い測定時間と膨大なデータ量で、直感的ではありません。この発明では、2台の楕円面鏡を用い、検出系を工夫することで、ゴニオ反射率計に代わる短時間で直感的な測定が可能となりました。技術の概要この発明の光散乱測定装置を図1に示します。帯形状(E1)と1/4形状(E2)の2つの回転楕円体面鏡からなります。E1楕円面鏡の最初の焦点に設置したミラーの回転と、E1自身の回転により、共通焦点に設置した試料へ入射するビームの天頂角度と方位角度を任意に設定できます。E2楕円面鏡は、試料からの散乱光を、第三焦点に設置したCCDカメラに集光します。既存のゴニオ反射率計では多数回で測定しましたが、この装置では空間分布を2回で測定できます。測定時間は短縮され、得られた画像データは直感的で定量的です。図2に鏡面と2種類の粗面(#240と#1500)からの散乱光の測定結果を示します。入射面に直交する面内の散乱光の分布図2(c)と(d)のように、表面の粗さは、図中赤、緑線で示される半値幅の広がりとテールの増加に反映されることがわかりました。発明者からのメッセージ反射測定の対象試料は、粗面や研磨面、平面や曲面、紙、生地、皮膚のような構造を持つ表面などです。反射測定は、研磨や染色や塗装等の制御など多方面に用いられます。最近、ヒートアイランド現象の解明・緩和のために構造物表面の正反射率と拡散反射率を分離できる測定が重要であると聞き、今回の発明が役立つのではないかと考えています。図1 光散乱測定装置の3次元構造図光源、2個の楕円体面鏡、CCDカメラからなります。図2 光散乱測定装置の特性を示す実験例(a)鏡面からの散乱光のCCDカメラ画像、(b)粗面(#240)からの散乱光のCCDカメラ画像、(c)鏡面と各種粗面の規格化された反射信号強度、(d)図2(c)のテール部分の拡大図。E1E2帯形状回転楕円体面鏡四分の一形状回転楕円体面鏡光源試料CCDカメラ(a)(b)(c)(d)

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です