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イベント

2016/09/27

第8回産総研軽量構造材料シンポジウム 開催 【終了しました
資源循環を実現できる軽量構造材料の切り札 ~マグネシウムのこれから~

 自動車や鉄道、航空機などの輸送機器は、多量の人や物を目的地まで高速に移動するための有力な手段です。しかし、これら輸送機器の増加は世界的な二酸化炭素排出量の増加につながっています。そのため、輸送機器の燃費向上を目指して、駆動系の高効率化とともに輸送機器を構成する部材の軽量化が産官学における総合的な取り組みとして進められています。なかでも金属材料は使用済の資源を有効に再利用できるため、鉄やアルミニウムを中心に高い技術が構築されてきました。ただ、実用金属の中で最も軽量なマグネシウムは、まだ十分な市場が形成されていません。マグネシウムは活性な金属であるため、これまで耐食性や酸化の問題でその用途に制約がありました。さらに成形加工が難しく、目的の形状に加工しにくいという問題もありました。

 国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)では、先の工業技術院の時代からマグネシウムに関する研究開発を実施し、最近では産業界の皆様へ技術を早期に橋渡しできるような取り組みを行っております。

 構造材料研究部門では、マグネシウムの溶解・鋳造技術、塑性加工技術、表面処理技術、標準化などへ積極的に取り組んで参りました。本年度のシンポジウムでは、これまでの弊研究部門のマグネシウムへの取り組みを紹介するとともに、今後のマグネシウム利用を加速するための技術開発を紹介させていただこうと考えております。また、最近急速に注目を集めているマグネシウムの世界的な動向やマグネシウム部材の実用化を目指す企業様の取り組みにつきまして、外部から講師をお招きし、ご紹介させていただきます。

 本シンポジウムを通じまして、皆様のマグネシウムに対するご理解を賜り、新たな用途開発につながることを祈念しております。また、弊研究部門の研究内容に関しまして、皆様のご意見がうかがえますことを楽しみにしております。

                   (産総研 構造材料研究部門長 田澤真人)

開催概要
日時 2016年11月17日 木曜日 13:00~17:00 
会場 吹上ホール(名古屋市中小企業振興会館)
(名古屋市千種区吹上二丁目6番3号 電話 052-725-2111)
主催 国立研究開発法人産業技術総合研究所 構造材料研究部門
名古屋国際見本市委員会
参加費 無料
申込方法 第6回次世代ものづくり基盤技術産業展 TECH Biz 2016 ホームページにて受付いたします。
第8回産総研軽量構造材料シンポジウムの申込フォームにお進みください。
※来場事前登録時のメールアドレス・登録No入力が必用です。
  来場者登録(https://techb564.solidsystem.net/regist/)し、登録No.を取得してください。
問い合わせ先 名古屋国際見本市委員会
〒464-0856 名古屋市千種区吹上二丁目6番3号 名古屋市中小企業振興会館 5階
TEL:052-735-4831/FAX:052-735-4836
お問い合わせフォーム
第8回産総研軽量構造材料シンポジウム 
資源循環を実現できる軽量構造材料の切り札 ~マグネシウムのこれから~
<プログラム>
 
13:00-13:15   挨拶
構造材料研究部門長 田澤真人
  構造材料研究部門がスタートして2年目も半ばが過ぎ、我々の目指すべき研究の方向性が明確になってきた。軽量構造材料を推進していく研究組織として民間企業や大学とともに進む連携状況について報告するとともに、当研究部門における最近の研究成果の概要を紹介する。
   
13:15-13:35   産業技術総合研究所のマグネシウム・ビジョン
 構造材料研究部門 総括研究主幹 小林慶三
  産総研におけるマグネシウム研究も20年を越える長い研究となっている。溶解時に容易に燃えることを様々なプロセスで解決することからスタートし、これまでに様々なマグネシウム研究に取り組んできた。これまでのマグネシウムの研究成果を紹介するとともに、これから目指すべき社会の実現に向けたマグネシウムに期待される研究開発に関して報告する。
 
13:35-14:15   世界にみるマグネシウム研究開発プロジェクト
 (一社)日本マグネシウム協会 専務理事 小原 久
  地球温暖化対策のため輸送機器の軽量化が重要な課題となっており、金属構造材料の中で最も軽量なマグネシウムの実用化が本格的に検討されており、従来からのダイカスト加工に加え、圧延材・押出材の実用化への取組み、更にはマグネシウムの機能性を利用した応用開発等について紹介する。

14:15-14:55  二輪車の軽量化を目指したマグネシウムダイカスト技術の開発
 ヤマハ発動機(株) 材料技術部 材料技術開発Gr 鈴木貴晴
  二輪車の性能向上のため、高真空ダイカスト技術、溶湯管理技術、高耐食表面処理技術を新たに開発し、薄肉で大型、かつ外装に適用可能な耐食性を兼ね備えたマグネシウムダイカスト構造部品を量産 二輪車の車体部品に採用している。本発表では上記開発事例の紹介を行う。


14:55-15:10   ******************* 休 憩 *********************


15:10-15:40   我が国の構造材料としてのマグネシウム研究(ISMAの取り組み)
 構造材料研究部門 軽量金属設計グループ長 千野靖正
  マグネシウム合金は軽量であるが発火の問題があり、その取り扱いが難しいことが実用化にむけた課題の一つとなっている。産総研では、マグネシウム合金を難燃化する技術を開発し、これまでに、機械的特性や成形性などを改善するための研究を継続的に推進している。本発表では、さらなる材料特性の改善、プロセス技術の改善に向けた研究の取り組みについて、現在参画中のプロジェクトの概要や成果を用いて紹介する。
 
15:40-16:05   マグネシウムの利用を加速する標準化戦略
 構造材料研究部門 軽量金属設計グループ 上級主任研究員 斎藤尚文
  産総研は平成15年度より、日本マグネシウム協会と協力してマグネシウム合金の信頼性評価方法の標準化に取り組んできた。そして既に、マグネシウム合金の組織評価方法、成形特性評価方法がJIS化されている。本講演では、産業界が安全に使えるマグネシウム素材を提供できるように産総研が行っている標準化への取り組みについて紹介する。

16:05-16:30   弱点を克服する表面処理技術
 構造材料研究部門 材料表界面グループ長 穂積 篤
 
超はっ水材料に代表される人口材料の欠点は、摩擦や摩耗等の外部ダメージを受けると、その表面機能が永久に損なわれてしまうことである。本講演では、生物の持つ自己修復性、多機能性に着目し、層状化合物の層間に防錆剤を導入することで、1)優れたはっ水性、2)ダメージを受けた際の自己修復性、3)長期にわたる耐食性の向上、を可能にするこれまでにない新しい多機能透明防錆皮膜について紹介する。

 
16:30-16:50   ******************* 名刺交換 *********************