2006年10月4日掲載
産総研、「2006年グッドデザイン賞」エコロジーデザイン賞を受賞
−自然の叡智を具現した竹外装の赤外光音声情報端末 Aimulet LA−
独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という) 情報技術研究部門【部門長 坂上 勝彦】の無電源空間光情報通信端末 「アイミュレットLA」が、財団法人 日本産業デザイン振興会の「2006年グッドデザイン賞」の特別賞 エコロジーデザイン賞(経済産業大臣賞)に選出されました。
アイミュレットLAは、自然素材である竹を材料とする筐体、新型の微小球状太陽電池などの採用により、小型、軽量な、無電源で動作する情報通信端末でありながら、人にやさしくきめの細かい情報サービスを提供することができるため、愛・地球博のマルチメディアアートイベントの作品の一部や、展示施設の音声案内サービスシステムとしても採用されました。
アイミュレットLAは、新技術・素材を巧みに利用しながら、優れたデザインコンセプトの下に総合的な完成度高い「エコロジーデザイン」を実践して人と人との新しいコミュニケーションを実践する優れたデザインであり、技術の人間化を導く未来を拓くデザインとして高く評価され、エコロジーデザイン受賞となりました。
産総研のグッドデザイン賞特別賞(経済産業大臣賞)の受賞は初。グッドデザイン賞受賞はギネスブック公認のアザラシ型ロボット「パロ」に続き2回目です。
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■ 今後の展開可能性 ■
今回の空間光通信システムの技術は、今後次のような点で実社会への展開が期待されます。
- 屋内だけでなく、屋外の展示会・各種イベント、アミューズメント施設、駅や公園などの公共空間で、Aimuletを用いたユビキタス情報環境の幅広い展開が可能
- 微小球状太陽電池の採用により、より自由なデザイン・形状、より小型化されたAimuletの展開が可能空間光通信の特性を活かしたメディアアートやインタラクティブアート、エンタテイメントなど、多彩なコンテンツの展開が可能
- 端末の低コスト化により、入場券や年間パス、身分証など、多様な活用範囲への展開が可能
産総研では、本システムの提供によって得られた一連の知見・成果をもとに、産学官にわたる共同研究や技術移転を積極的に展開し、来たるべきユビキタス情報社会における、「安全・安心・利便性」の調和のとれた公共空間の設計に貢献すべく、さらなる技術の創出を目指します。
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■ 受賞品目および受賞理由等 ■ [詳細] http://www.g-mark.org/search/Detail?id=32884
| 受賞年度 |
2006年度 |
| 受賞番号 |
06D01025 |
| 部門 |
新領域デザイン部門 |
| 特別賞 |
エコロジーデザイン賞 |
| 受賞対象名 |
アイミュレットLA
竹外装による無電源光音声情報端末 |
| 審査委員による評価コメント |
無電池という環境性に加え、光を利用した活用性があるため用途の汎用性が高い。電池を使用しない新しいコミュニケーションデバイス。竹を利用したことで社会環境への配慮があり、デザイン性も高い等各点を評価。 |
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■ 用語の説明 ■
◆グッドデザイン賞
本年度で創設50周年を迎えた財団法人日本産業デザイン振興会(東京都港区、会長:山口信夫)が、一年に一度、デザインがすぐれた物事に贈られる賞。2006年度グッドデザイン賞の受賞結果は10月2日に発表された。表彰式は10月26日を予定している。2006年度のグッドデザイン賞は4月26日から6月7日にかけて、「商品デザイン部門」、「建築・環境デザイン部門」、「コミュニケーションデザイン部門」、「新領域デザイン部門」の4つのカテゴリーで応募を受け付け、喜多俊之審査委員長、赤池学/奥山清行審査副委員長を筆頭とする総勢73名の審査委員による厳正な審査の結果、2,918件の審査対象に対して、合計1,034件の受賞が決定した。この中には、グッドデザイン賞「ベスト15」「エコロジーデザイン賞」「ユニバーサルデザイン賞」「グッドデザイン中小企業庁長官特別賞」などの特別賞が含まれている。
◆エコロジーデザイン賞(経済産業大臣賞)
グッドデザイン賞のすべての受賞商品および施設等の中で、地球環境や資源の有効活用に配慮し、または自然景観、都市景観、生活環境との調和を実現した商品および施設等のうち特に優れていると認めるものに授与される。
◆マルチメディアアート
電子メディアのマルチメディア化に伴って発展してきた芸術分野。コンピュータやセンサ装置などを組み合わせて、音や映像、さらには触覚、臭い、温度など、さまざまな知覚・感覚に訴える作品が展開される。パフォーマーがさまざまなメディアを駆使してパフォーマンスを行うメディアミックス型パフォーマンスや、鑑賞者が自ら作品に参加し体感するインタラクティブアートなど、さまざまな発展形がある。
◆ アイミュレットLA (Aimulet LA )
Aimuletは、お守り、魔除けという意味の amulet に、intelligent、interactive、infrared あるいは「愛(あい)・地球博」のiを挿入した造語。LAは愛・地球博で出展した際のコンセプトデザイナー ローリー・アンダーソンの頭文字から取っている。
◆空間光通信システム
光が、有線の光ファイバーケーブルの中ではなく、自由空間を伝播することで通信を行うシステム。光無線通信システムともいう。赤外光やレーザ光を用いた双方向通信が可能である。
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