現在位置研究紹介・成果 > プログラムおよびソフトウェア紹介 > CellMontage

 CellMontage
 遺伝子発現プロファイル検索解析システム

1.目的と効果
 CellMontageは、異なるプラットフォーム間の遺伝子発現プロファイルを高速で比較解析できるソフトウエアです。これによって、世界中の研究機関に蓄積された膨大な遺伝子発現プロファイルデータを利用することが可能になりました。現在、米国立衛生研究所NCBIのGene Expression Omnibusデータベースとの連携によって、全部で約4万件のデータが納められ、ヒトだけで1万件以上のデータが検索できるようになっています。
[適用分野]
 ●「細胞種」を中心とした類似遺伝子発現プロファイル検索ツール

2.技術の概要、特徴
 これまでは、マイクロアレイなどの測定装置が各社で違うため、わずかな違いに弱く、プラットフォームを超えての情報の相互利用は難しいとされていました。CellMontageは、順位相関係数を使うことで、測定プラットフォームが異なっていても検索を可能としています。
 また、マーカー遺伝子法のように全ての細胞種についてマーカー遺伝子を用意しなくても、遺伝子発現の全体像から類似細胞を特定できます。
 さらに、独自開発したアルゴリズムにより高速検索を可能としています。

3.発明者からのメッセージ
 このシステムは、アカデミック利用にはウェブサービスを提供しております。
 http://cellmontage.cbrc.jp/

図1

図1 順位相関によるプロファイルマッチングの原理
ある成人肝臓から測定した遺伝子をその発現量に応じて順番に並べ、データベースに登録してある成人肝細胞または胎児の肝細胞と比較すると、胎児のものに比べ成人のものでは遺伝子の発現順位がより保存されていることがわかります。CellMontageでは、このような違いを瞬時に検出し、類似している順に細胞を出力します。従来のマーカー法などではある特定の遺伝子のみを扱うため、遺伝子間の関連が直接には得られませんでしたが、順位相関によるマッチング法ではよりダイレクトに遺伝子相互状態のネットワークを理解する事が可能です。さらに遺伝子の発現状態が細胞の構造や機能とどう関連しているのかを調べるため、標準細胞データベースも同時に開発しています。


図2

図2 CellMontage検索ページ (左)と検索結果(右)
CellMontageは、質問プロファイルとして、UniGene番号とその発現量を入力する(左) と、データベースを高速検索し、結果を出力してくれます(右)。ここでは、ヒトの腎臓のcDNAアレイデータを質問プロファイルに用いて、1,345枚のオリゴヌクレオチドアレイデータを9,432UniGeneを用いて検索したところ、2秒以内に結果が出力され、上位3つのものは全て腎臓関連データでした。


生命情報科学研究センター
PDF(368.7KB:AIST TODAY Vol.5 No.11 p.32)

 連絡先
  産総研イノベーションズ(経済産業省認定TLO) 紹介案件担当者 山上
  〒305-8568 つくば市梅園1-1-1 産業技術総合研究所 つくば中央第2
  電話 029-861-9232  FAX 029-862-6159  Eメール:aist-innovations@m.aist.go.jp