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選択入力制御機能をもつ二次元コード
 − 安価で汎用性の高い情報配信技術 −

国際公開番号 WO2011/087030(国際公開日:2011.7.21)
関連特許(出願中:国内2件)

1.目的と効果
 この特許の目的は、分類された情報の二次元コード化と読み取りの簡便化です。例えば、図に示すように飲食店のカテゴリを考え、ジャンルを「中華・和食・洋食」の3項目、値段を「千円・二千円・三千円・…・一万円」の10項目、シーンを「ランチ・デート・ファミリー・パーティー」の4項目とします。飲食店の分類数は各カテゴリの項目数の積の120通りです。それぞれの分類を別々のコードで表示すると、数が多くて対応するコードを探す手間がかかります。この技術では、すべての飲食店の分類を各カテゴリのコードの組み合わせで表現します。したがって分類を、各カテゴリの項目数の和、17通りだけで表せます。この手法は、飲食店のグルメ情報サイトへのアクセスや、カテゴリ分けを「始発駅」と「終着駅」に変えれば、乗り換え案内へのアクセスなどに応用できます。

[適用分野]
 ● 情報配信技術分野
 ● ユーザーインターフェース分野
 ● ウェブコマース分野
 ● 印刷技術分野

2.技術の概要
 この技術は構造的連接と呼ばれる手法を応用しています。これまでの方法では、長い情報をただ単に複数のコードに分割していました。例えば、(長い名前として有名な)長助さんの名前のセット「寿限無 寿限無(中略)の長助」という文字列を「寿限無…」「食う寝る…」「…の長助」と複数の文字列にわけたセットを作っていました。セットの一部だけでは情報が表示されませんが、セットを構成するすべてのコードを読み取ると情報を表示するコードになります。これまでの方法では、他のセット、例えばピカソさんのセット「パブロ・(中略)・ピカソ」と先ほどの長助さんのセットが混ざらないように、各セット固有の識別符号(ID)が付与されます。この技術ではIDに特別な加工をし、ジャンルの「和食・…・洋食」、値段の「千円・…・一万円」、シーンの「ランチ・…・パーティー」の各カテゴリから一つずつコードを選んだ時、例えば、「中華、千円、ランチ」のセットでも、「中華、三千円、パーティー」のセットでも読み取れる符号化を実現しました。

3.発明者からのメッセージ
 二次元コードの価値の一つは、紙媒体やディスプレイ表示によって複雑な情報を配信できることです。情報配信者(小売店・広告業者・イベント運営者など)にとって、安価で簡便な手段であるだけでなく、新たなビジネスモデルを創出する手段として活用できます。二次元コードが発展すれば、紙媒体によるアプリケーション配布も可能になります。この技術は、二次元コードの未来を想像しながら、現在普及している手段を応用したものです。

図
各カテゴリから一つずつコードを読むと、組み合わせに対応する情報が得られる。分類の項目を表すアイコンを組み込むことで、コードがデータ選択のボタンのようになる。

情報セキュリティ研究センター
PDF(909KB:産総研 TODAY Vol.12 No.03 p.15)

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