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集積化パワーエレクトロニクス装置の統合設計法

 − 先端パワー素子を使いこなす電力変換装置の設計技術 −

特許 第4277085号(出願2006.6)
特許 第4332645号(出願2006.6)

1.目的と効果

 この発明の目的は、高いパワー密度をもつ集積化された次世代パワーエレクトロニクス装置(電力変換装置)の統合的な設計法を提供することです。最終エネルギーに占める電力の割合(電力化率)は急速に伸びており、現在の20 %強から2050年には50 %を超えると予測されています。この統合設計法は、集積化され小型化がますます進む次世代電力変換装置の実現を可能にします。その結果、運輸、製造業だけでなく日々の生活の中で、電力変換装置を、いつでも、どこでも活用することが可能になり、電力の有効利用の促進に役立ちます。

[適用分野]
 ● 電力変換装置分野
 ● パワーIC、パワーモジュール分野
 ● バーチャルプロトタイピング分野

2.技術の概要

 電力変換装置の統合設計は図1に示す三種類のプラットホームを使います。まず、回路統合設計プラットホームで、パワー素子、電力変換回路、制御、フィルターなどの受動部品の設計を行います。次に、寄生インダクタンスなどを含めた回路パラメータを媒介変数に使い設計した工程間の相互関係の定量化を行います。得られた結果をデータベース化し、損失や過電圧などを最適化する回路設計パラメータを算出します。次に装置構造の統合設計プラットホームを使い、算出された回路パラメータと実装材料部品データを入力し、装置構造設計、熱設計、電磁設計を行います。この作業を装置体積や効率などの目標仕様を満たすまで繰り返します。

図1
図1 この発明によるパワーエレクトロニクス装置(電力変換装置)統合設計法の基本概念

3.発明者からのメッセージ

 電力変換装置のパワー密度は過去40年で3ケタ向上し、現在、平均で10 W/cm3に達し、2020年度には、さらに50 W/cm3に迫ると予測されています。高い効率を維持し、一層の高パワー密度を実現するため、シリコン(Si)パワー素子だけでなく、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を使った高速で超低損失な素子も開発されています。素子の高性能化に伴い、素子、変換回路、装置構造などの設計定数の相互依存が強くなり、最適設計には全体を統合する手法がますます必要になります。図2はプロトタイピングモデル例です。

図2
図2 オールSiC インバータのバーチャルプロトタイピングモデル例
(出力パワー 38 kVA、パワー体積密度 50 W/cm3

エネルギー技術研究部門
PDF(1.0MB:産総研 TODAY Vol.11 No.07 p.22)

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