1.目的と効果
有機半導体薄膜トランジスタはプラスチックフィルムなどのフレキシブルな基板上への作製に良く適合し、印刷法などによる常温・常圧下で低コストの製造プロセスが適応できる利点があります。こうした利点を活かすことで、高性能なフレキシブルデバイスを低価格で提供することができます。[適用分野]
● フレキシブル電子ペーパー
● フレキシブルRFIDタグ
● フレキシブル無線給電シート
2.技術の概要
薄膜トランジスタの重要な性能の一つとして、オン/オフ比(電流増幅比)があげられます。このオン/オフ比は製膜した半導体膜内の電荷キャリア密度に強く依存することが知られています。発明した技術は、有機半導体材料の溶液に金属や半導体のナノ粒子を分散させ、電荷キャリア密度が制御された半導体薄膜を製膜することによって、高性能な薄膜トランジスタを作製するものです。半導体薄膜を印刷法で作製するには半導体材料のインク化が必要になりますが、インク化の際にはさまざまな添加物を加えなければなりません。高純度な半導体材料を用いても添加物により電荷キャリア密度が増加してしまい、最終的に薄膜トランジスタの性能を劣化させることがありますが、この技術を適用すれば半導体薄膜の電荷キャリア密度を簡便に制御でき、この問題を解消できます。3.発明者からのメッセージ
電子素子の高性能化には引き算的手法(材料の高純度化)と足し算的手法(他材料添加)がありますが、印刷プロセスは後者との適合性が良いと考えています。![]() |
| ナノ粒子分散により電荷キャリア密度を制御したオン/オフ比の高い高性能な薄膜トランジスタを簡単に作製できる |

