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プラズマと触媒を用いた総有機炭素の測定技術

 − 排ガスの分析から排出源対策の切り札を目指して −

特許 第4178243号(出願2004.3)

1.目的と効果

 印刷や塗装の工程、あるいは、溶剤、ガソリンなどから排出される揮発性有機化合物(VOC)は、光化学スモッグや浮遊粒子状物質の直接原因物質となるため健康への影響が懸念されています。大気質の管理および健康な社会の確立のためには、VOCの使用量と排出量を正確に把握する必要があります。この発明技術は、VOCの排出管理に利用できる簡便で省エネルギー的な分析手段になります。

[適用分野]
 ● 総有機炭素(TOC)分析装置
 ● VOCの分解・無害装置

2.技術の概要

 触媒燃焼法を用いる従来技術(図上)では、触媒層を650 ℃以上に加熱する必要があるため、耐熱構造とともに装置の予熱が必要でした。新しい技術(図下)は、これまでの高温触媒法の代わりに酸素雰囲気における低温プラズマ駆動触媒反応を用いることで、予熱を必要とせず室温で動作することを特徴としています。室温で低温プラズマにより活性化させた酸化触媒を利用して有機炭素成分をCO2へ変換し、非分散型赤外線吸収法(NDIR法)で求めたCO2総量から総有機炭素を求めます。ナノサイズの活性金属を担持した触媒に酸素プラズマを加えるためVOCの酸化速度がきわめて速く、またNOX生成による触媒の被毒抑制と有機炭素の完全酸化を可能にしました。装置の動作温度が室温であるため耐熱構造や、触媒層の加熱時間も必要がなく、電源を入れてからすぐに測定が開始できます。

3.発明者からのメッセージ

 酸素雰囲気のプラズマによる触媒の低温活性化手法を利用し、装置を予熱せずに室温で総有機炭素の測定を可能にしました。低温プラズマはサンプルガスの測定時にのみ加えるため、装置の省エネルギー化も可能です。酸素プラズマと触媒を用いる低温完全酸化技術はVOCの測定技術だけではなく、VOC分解・無害化技術としても応用できます。

図
酸素プラズマ駆動触媒反応を利用した総有機炭素分析法

環境管理技術研究部門
PDF(1.2MB:産総研 TODAY Vol.10 No.01 p.25)

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