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アルキル基含有粘土架橋体およびその製造方法

 − 各種有機ガスを捕集する新しい多孔性材料 −

特許 第3834618号(出願2002.3)

1.目的と効果

 この特許の目的は、各種有機ガスの吸蔵や捕集が可能な多孔性材料を製造することです。この特許により、多孔性材料の一種である粘土架橋体の有機ガス捕集力を向上させることができます。有機ガス捕集力の向上した粘土架橋体は、メタンの吸蔵材料やベンゼン、トルエンなどの揮発性有機化合物(VOC)の吸着材として利用することができます。

[適用分野]
 ● メタン吸蔵材、VOC吸着材・センサー、抗菌物質のカプセル

2.技術の概要、特徴

 粘土架橋体は、層状化合物の層間の空隙(くうげき)を、分子を捕集するための細孔として利用する多孔性材料です。これまでは、無機酸化物微粒子を層間に挿入することによって、細孔を形成していました。しかし、無機酸化物微粒子は有機物との親和性に乏しいため、有機分子に対する捕集力は必ずしも高くありませんでした。この技術は、無機酸化物微粒子ではなく、炭化水素基を含有する有機シリカの微粒子を挿入することにより、層間の空隙の有機物との親和性を向上させることに成功しました。

3.発明者からのメッセージ

 この材料は、特に炭化水素系化合物に対して高い捕集能力をもっています。この材料の細孔形状は、一般的に用いられる多孔性材料であるゼオライトとは異なる形状をもっており、その細孔形状からVOCを捕集する材料として有効と考えています。

図

これまでの技術と今回開発した技術の比較
粘土架橋体の微細構造における従来技術と今回開発した技術の比較。この技術により、炭化水素基が層間に導入され、層間空隙の有機物との親和性が向上する。

図

新しい技術による効果
従来技術および今回開発した技術で得られた粘土架橋体の水蒸気吸着性の評価:
今回開発した技術により粘土架橋体の有機親和性が向上し、その結果、水蒸気吸着性が低下した。


コンパクト化学プロセス研究センター
PDF(935KB:産総研 TODAY Vol.8 No.09 p.21)

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