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金属酸化物コーティング膜製造法

 − 複雑な形状をした基材でも、均一に触媒の薄膜をコーティング −

特許 第3829182号(出願2002.3)
関連特許(登録済み:国内1件)

1.目的と効果

 基材表面に触媒活性金属やこれと共存する金属酸化物のコーティング膜を形成する方法としては、ゾルゲル法や化学蒸着法などがありますが、汎用性や膜の均一性などに問題がありました。この技術では、金属の化合物を溶質とする溶液を、セラミック基材などにコーティングあるいは含浸させた後、その溶質と反応して沈殿やゲルを生じる気体に暴露させることにより、均一なコーティング膜を得る手法を提供します。これにより、複雑な形状をしたセラミック基材であっても、その表面に触媒活性金属や金属酸化物の膜を均一かつ容易に作製できます。

[適用分野]
 ● 金属酸化物コーティングプロセス

2.技術の概要、特徴

 まず、コージェライトや炭化珪素ハニカムなどの基材に目的の金属を含む酸塩基性水溶液を全領域に含浸します。次に、この水溶液とは逆の酸塩基性気体蒸気を基材全体に暴露し、中和処理します。その際に沈殿やゲル化が起こり、含浸した溶液は基材内部に固定され、乾燥、焼成工程の際に外表面に流出することなく、基材全体に均一なコーティング膜を形成することができます。出発塩と暴露気体の組み合わせの例として、硝酸アルミニウムやチタニアゾル(酸性)とアンモニア蒸気(塩基性)、水酸化バリウム(塩基性)と二酸化炭素(酸性)などがあります。これにより、均一なアルミナ、チタニア、酸化バリウムのコーティング膜を得ることができます。ディーゼル排ガス処理を目的とした、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)へのPt触媒の担体となるチタニアの担持の結果を図に示します。中和固定をしない場合、DPFの外表面に多くのチタニア成分が濃縮するのに対し、中和固定をした場合は内部で均一な分布が得られていることがわかります。

3.発明者からのメッセージ

 この手法による金属酸化物コーティング膜形成は、セラミックに限らず、繊維、金属、ガラスなどの素材や、複雑な形状への適用が可能です。

図

図 ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)へのPt触媒の担体となるチタニア(TiO2)の担持濃度
(a) DPFハニカムにおけるチタニアの担持濃度の測定個所
(b) 中和処理なし
(c) アンモニア蒸気を用いて中和固定処理したもの


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PDF(221KB:産総研 TODAY Vol.8 No.07 p.16)

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