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スメクタイトとチタン酸化物の複合体

 − 環境保全に役立つ新規な多孔体 −
特許 第3686939号 (出願2001.11)
関連特許 (登録済み:国内1件)

1.目的と効果

一般・産業廃棄物処分場や排水処理場などで、環境保全に利用することを目的として、スメクタイトと呼ばれる粘土とチタン酸化物の複合体を開発しました。この複合体は、現地の土などと混合し圧密成形することにより、遮水性を発揮するとともに、三価および五価のヒ素イオンを吸着する性能も持っており、ヒ素濃度を排水基準である0.1ppm以下まで低減させることが可能です。

[適用分野]
 ● 一般・産業廃棄物処分場、排水処理場の遮水材
 ● 廃液の浄化フィルター 

2.技術の概要、特徴

一般・産業廃棄物処分場の遮水層にはスメクタイトを含む混合土圧密体が用いられています。この遮水層は高い遮水性を持つように設計・施工されています。さらに遮水層に有害物質吸着能を付与することで安全性が向上すると考えられます。しかしスメクタイトにはヒ素イオンに対する高い吸着性はありません。一方、チタン酸化物の微粒子にはヒ素イオンが効率的に吸着されることが知られているものの、遮水の効果は期待できません。そこで、スメクタイトとチタン酸化物のナノコンポジットを作成し、これを多孔体化することを考えました。この多孔体を少量遮水材に混合することによって、遮水層にヒ素吸着性を付与することができます。スメクタイトとチタン酸化物の単なる機械的な混合ではこのような効果は発現しません。モデル実験ではヒ素濃度を排水基準である0.1ppm以下まで低減させることができました。本発明の複合体は陽イオン性物質、陰イオン性物質の両者を吸着する性能があると考えられ、ヒ素以外の有害物質の吸着にも展開可能と考えられます。

3.発明者からのメッセージ

環境にやさしくコストパフォーマンスにも優れた天然粘土を用いることができます。また排水処理の場合については、処理量に応じたフィルターを作ることが可能です。

図1

スメクタイトとチタン酸化物からなる複合体の調製方法


図2
加熱することで複合体の細孔径の大きさを制御した結果


コンパクト化学プロセス研究センター
PDF(819.4KB:産総研 TODAY Vol.7 No.8 p.22)

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