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新しいタイプの金属と高分子の複合材料

 − 金属ナノ粒子を分散させる新技術 −
特許 第3682526号 (出願2001.8)

1.目的と効果

 高分子の内部に金属が分散した複合体は、金属の持つ導電性・磁性・着色性と高分子の軽量・透明性・易加工性の特長を合わせ持つため、各種の磁性材料・電磁シールド材・黒色着色材などとして有用です。こうした複合体はこれまで、高分子中に粉体や繊維状の金属充填材を混合することにより製造されてきました。

[適用分野]
 ● 導電性材料 ● 磁気記録材料 ● 電磁シールド材 ● 黒色トナー

2.技術の概要、特徴

 従来の金属と高分子の複合体は、金属成分が単に内部に充填されているだけであり、充填材同士の接触を保つためには数10%もの金属成分を混合することが必要でした。また、これらを均一に分散させることが難しいなど、製法にも多くの問題点がありました。
 金属メッキ法のひとつに、触媒を付与した表面で金属塩の還元・析出を行わせる無電解メッキがあります。今回開発した方法では、ゲル状高分子の内部に触媒となる微量のパラジウムナノ粒子を分散させておき、これを無電解メッキ液中に浸漬することにより、ゲル中で無電解メッキ反応を行わせて金属を析出させます。こうして得られる複合体では金属の含有量が容易に調節でき、少量の場合は、金属ナノ粒子が均一に分散して強く着色した複合体が得られます。また、金属量を多くすると、金属粒子同士がつながって導電性が発現します。この方法では、ニッケル・コバルト・銅などの、これまでに開発された多種多様な無電解メッキ液が利用でき、優れた磁性や導電性を持つ高分子複合体が簡単に得られます。

3.発明者からのメッセージ

 これら複合体の持つ機能や性能は金属の種類によって大きく異なるので、目的に合った金属をうまく選ぶことにより、さまざまな用途での応用が可能になると思います。

図1 図2
図1 微量のパラジウムナノ粒子が分散した高分子ゲル中に無電解Niメッキ液が浸透してNiナノ粒子が生成する

図2 セロファン中に分散したニッケルナノ粒子の電子顕微鏡写真



ナノテクノロジー研究部門
PDF(925.4KB:産総研 TODAY Vol.7 No.2 p.29)

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