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偏光子を用いない偏光検出器

 − 薄膜偏光素子が拡げる利用分野 −
特許 第3694738号 (出願2001.9)
関連特許 (登録済み:国内1件)

1.目的と効果

 偏光は光がもつ重要な情報の1つで、さまざまな分野で記録や表示などに使われています。高分子配向薄膜と無機半導体薄膜を積層することで、偏光に応答する光電変換素子を開発しました。偏光子と組み合わせることなく、それ自身で偏光を検出することができます。

[適用分野]
 ● 偏光記録の読み出し ● 偏光を使った通信・情報処理

2.技術の概要、特徴

 通常、直線偏光の検出は偏光子によって偏光を選択して、フォトダイオードなどの光検出器で検出します。本技術では無機半導体であるチタン酸化物と共役系高分子の配向薄膜を組み合わせることで、単一の薄膜素子による偏光検出器を開発することができました。
 配向高分子が分子軸に平行な電場ベクトルをもつ偏光を吸収し、励起子を発生させ、チタン酸化物との界面で電荷分離させ、光エネルギーを電気エネルギーに変換します。高分子は正孔を、チタン酸化物は電子を、それぞれ輸送して電極に伝え、電流が流れます。
 この特性を利用して、特定の偏光が入射したときに電気信号として取り出すしくみを開発しました。偏光子を用いないので非常に簡単な構造の素子で、ガラス基板の部分を除けば1µm以下の薄膜とすることを実現しています。

3.発明者からのメッセージ

 これまで配向高分子を利用した偏光発光素子はたくさん開発されていました。今回、偏光を検出する簡単な素子が実現できたことで、さらに偏光の利用が進むと期待しています。

図1 図2
偏光検出器の偏光応答特性。平行偏光が入射したとき、垂直偏光の場合の3倍程度の光電流が観測されます。


光技術研究部門
PDF(984.5KB:産総研 TODAY Vol.7 No.1 p.34)

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