1.目的と効果
発泡金属は、軽量で、高い比強度・断熱性・防音・防振特性を持つ材料で、さらに、気孔の構造によっては気体や流体を通過させる通気性と広い比表面積をもたせることができます。この技術は、多種の金属はもちろんのことセラミックスなどの難加工性材料を素材としても、セル構造を維持した気孔率の高い発泡金属またはセラミックス含有発泡焼結成形体の作製が可能な、工業的に極めて有利な製造方法を提供するものです。[適用分野]
● 建材用断熱・防音材 ● 衝撃吸収材料 ● 熱交換材料 ● 触媒および触媒担体材料など
2.技術の概要、特徴
従来のクローズドセル構造の発泡金属は、アルミニウムなどでせいぜい92%程度の気孔率の素材を作るのが限界でした。オープンセル構造では気孔率97%の達成も可能ですが、 製造できる素材や寸法には限界がありました。ここで開発した技術では、特殊な水溶性高分子バインダーを用いたスラリーから発泡金属の前駆体を作製することによって、高気孔率でありながらクローズドセルに近い構造を持つ発泡金属の製造が可能となりました。この手法により、金属粉末がほぼ一層に並んだセルフェースより構成される発泡金属の作製が可能であり、また、気孔率も最高98%以上を達成できます。
この方法は粉体の準備と、焼結が可能でさえあれば材料を問わず(金属に限らずセラミックスなどでも)適用が可能です。この手法により作製した発泡ステンレス鋼の比重は0.2以下となり、軽量構造材料、耐熱・吸音材料、衝撃吸収材料としての応用が期待されます。
3.発明者からのメッセージ
この方法による発泡金属の製造は、ステンレス鋼にかぎらず、チタンや銅、ニッケル、 その他の焼結可能な金属、さらにはセラミックスへも応用が可能です。このような各種素材へ適用することによってさらに広い応用範囲の生まれる技術と考えています。
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