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新領域の利用を拓く小型X線発生装置

 −放射光並みのX線光源をテーブルトップで実現−
特許 第3677548号 (出願2002.10)
関連特許 (出願中:国内4 件)

1.目的と効果

 光子エネルギーが数十eVから数keVの極端紫外およびX線光源を用いることにより、下記適用分野に示したような、さまざまな分析技術が開発されつつあります。これまではその多くが、SPring-8や高エネルギー加速器研究機構のフォトンファクトリーのような大型の放射光施設を必要としていました。レーザープラズマX線光源はこれを分析機器に組み込めるような小型サイズで実現します。さらには極短パルスX線源による超高速現象の解明など、放射光でもできなかった新しい計測手段を可能にします。

[適用分野]
 ● 光電子分光による表面微細分析 ● EUVリソグラフィー ● X線による表面改質・微細加工
 ● X線顕微鏡 ● X線回折装置 ● 微量元素検出 ● X線多層膜反射率計
 ● 非破壊三次元計測 ● X線CT ● 生体イメージング

2.技術の概要、特徴

 強力な短パルスレーザー光を微小領域に集光照射することにより、物質は超高温、高密度なプラズマ状態となり、強力なX線を放射します。条件により、放射光を超える時間平均パワーも可能です。光源サイズは数ミクロンにも小さくできるので、高空間分解計測が可能です。X線が放射される時間はナノ秒からピコ秒という短時間であるため、高速現象を解明できます。この特許ではプラズマとなる物質を、前段のレーザープラズマ衝撃波を利用して、必用な量だけ適切な密度でX線発生用の主プラズマ発生部へ供給する手段を提供しています。このほかにもさまざまな特許、ノウハウを蓄積しており、小型で高性能の使いやすいレーザープラズマX線光源の開発を進めています。励起源としてのマルチkHzフェムト秒レーザーの開発も進んでいます。レーザープラズマ光源を用いた産総研考案の極端紫外光電子分光装置EUPSは、既にX線光電子分光法XPSではできない高度表面分析ができることが実証されており、製品化を目指しています。

3.発明者からのメッセージ

 産総研ではレーザープラズマX線光源の事業化を目指しています。X線光源の製品化に必用な製造工程を分担していただける協力会社、X線源を組み込んだ分析・評価装置の製造を検討しているメーカー、あるいはX線光源の応用に関心のあるユーザーの方からのご連絡をお待ちしております。

図1
本発明のX線発生装置の概略構成図


光技術研究部門
PDF(287.2KB:産総研 TODAY Vol.6 No.9 p.35)

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